Xiaomiがあらゆる機械のプラットフォームを目指していることを再確認できた発表会

15日に今世界で最も注目を集めるスタートアップ企業「Xiaomi」の新商品説明会が北京にてありました。

 

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引用:http://static.xiaomi.cn/115

 

 

小米科技(Xiaomi)、5.7インチスマートフォン「Mi Note」を新フラッグシップ製品として発表、2KディスプレイやS810プロセッサを搭載した上位版もあり | ガジェット通信

 

そのプレゼンは何から何までIPHONEを意識したものでした。

 

今回もIPHONEと同レベルもしくはそれ以上のスペックを持ちながら、値段は破壊的な安さでした。各メディアもこぞって「メーカー」としてのXiaomiを取り上げています。

 

しかし、今回の発表会で改めて感じたのは、「サービス業」としてのXiaomiでした。

 

後半はもっぱら「Mi Note」の説明でしたが、前半はXiaomiが何を目指していくかという話でした。その何を目指すのかがはっきりとわかるのが以下の画像です。

 

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画面真ん中の「云」はクラウドを指します。その下に繋がっているのは、洗濯機・冷蔵庫やエアコン。Xiaomiのスマートフォーンと家電製品がクラウドで繋がっていることが分かると思います。

 

その証拠に「美団」という中国最大手の家電メーカーに投資したことも今回の発表で触れています。

 

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引用:http://static.xiaomi.cn/115

 

今回の発表で改めてXiaomiが「メーカー」ではなく、「サービス」企業として事業を展開していくことが分かりました。ここまで来ると、Xiaomiの競争相手はサムスンではなくGoogleAmazonになってきます。日本のメディアでXiaomiを「サービス」企業と捉えている記事はあまり出てきませんが、(※最近NewsPicksで連載されました。)サービス業としてのXiaomiに引き続き注目していきたいです。

ネット好きのクラブ活動に参加してきました。@上海

今日は「SmallTalk互联网爱好者沙龙-五期主题:在线教育的浪潮」という活動に参加してきました。

 

SmallTalk互联网爱好者沙龙-五期主题:在线教育的浪潮|线下活动|北极社区|36氪

 

ネット好きのクラブ活動と言ったところでしょうか。1か月に2回、毎回テーマを変えて開催しているようです。参加費は無料。

 

合計20人で「オンライン教育」をテーマにいろいろ議論しました。

 

30歳前後で自分で会社をやっていたり、IT業界に務めている方が中心です。

 

特に話題となったのが、沪江网というオンライン教育のプラットフォームの話。8000万人のユーザーと300万人の課金ユーザーがいて、すでにBタームで2千万ドルを調達している中国最大のオンライン教育です。

 

沪江网 – 网校|英语|日语|法语|韩语|外语网校 – 外语学习门户hujiang.com

 

日本のオンライン教育は?と聞かれスクーという似たようなものがあると言っておきました。レアジョブのようなものはないのかなと思ったんですけど、聞くのを忘れました。

 

スクーって月額525円払えば、なんでも聞き放題だと思うんですけど、こちらはそれぞれのコースに値段がついています。また日本とは違うビジネスモデルですね。プラットフォームなので自前コンテンツに力を入れるべきか入れないべきかという議論もしていました。

 

最後は自由交流の時間。

 

また参加しようと思います。

 

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2014年の投資分野から見るBAT(Baidu、Alibaba、Tencent)の事業戦略の方向性

bat 画像

 

BATとは、Baidu、Alibaba、Tencentの頭文字をとったものです。

2014年の投資分野から、BATの事業戦略の方向性が見えてきます。

 

まずはBAT3社の2014年の投資額です。

BAT 投資額2014年

 

TencentとAlibabaが頭一つ抜けています。3社で約180億ドルとは・・・

 

次は投資国の分布です。

 

BAT 投資国

 

国内が70%を占めています。日本は残念ながら1件だけです。

 

次は投資ステージ。

BAT 投資ステージ2014年

Tencentがアーリーステージでの投資を積極的に行っているのが分かります。

 

ではBAT3社のそれぞれの投資分野を見てみます。

 

baidu 投資分野 2014年

検索サービスであるBaidu。教育分野で投資が多かったが、その真意は?

 

 

ネット決済サービスやネットのモールを展開しているAlibaba。

 

alibaba 投資分野2014年

圧倒的なプラットフォームを持つものの、コンテンツを持っていないのが、Alibabaです。エンターテイメント分野に最大の8件を投資しているのは、自らのプラットフォームにコンテンツを組み込んでいきたい姿勢でしょうか。

 

WevChatというLINE中国版や、オンラインゲームを展開しているTencent。

Tencent 投資分野2014年

 

Alibabaがエンターテイメント分野に8件を投資したのとは対照に、Tencentは2件しか投資していません。一方O2Oに8件、強みであるオンラインゲームに8件もの投資をしています。チャットアプリのWeChatといかに連動させるか、ゲーム事業で他社の追随を許さない姿勢が読み取れます。

 

 

ざっとですが、2014年のBATの投資分野を振り返ることで、今後の事業の方向性を見てみました。BATから出資を受けた日本企業は1社だけでしたが、2015年出資を受ける企業は出てくるのでしょうか。注目です。

 

参考: “BAT”2014年度投资/并购图谱(http://www.huxiu.com/article/105702/1.html)

原文執筆者:逐鹿网

引用画像:逐鹿网

 

「人生は何を経験したかで決まる」ジャック・マーの哲学

アリババの創業者ジャック・マー。2014年9月19日にIPO。その規模は218億ドル(約2兆3800億円)で、米国史上最大。

 

「世界中のあらゆる商売をやりやすくする。」という使命を掲げ、創業からCEO退任まで全力疾走してきたジャック・マー。彼の原動力は何なのか。どうやって創業時の苦境を乗り越えてきたのか。その答えがこの本に書かれています。

 

 

 

 

また起業を志す人意外にも人生の指針となるような言葉で溢れています。

 

素敵な言葉を28つ選んできました。他の言葉はぜひ本書を買って読んでみてください。

 

成功するには、常に自分が求めているものは何なのかを分かっている必要がある。それは、つまり信念を持つということだ。

 

成功者には2つの資質が備わっている。1つは、大胆で執着心が強いこと、もう1つは、市場に対し敏感な嗅覚を持っていることだ。

 

多くの若者は、夜の間にさまざまな道を考えていても、朝になれば元の道を歩いている。だが、中国人に起業とは、ずば抜けた理想・夢・思考があるかではなく、あらゆる代償を払うことができるか、正しさを証明するまで全力で取り組めるかどうかにかかっているのだ。

 

理想を持った時に、1番大切なことは自分に約束をすることだと思う。必ずやり遂げてみせると自分に約束するのだ。あれが足りない、この条件が無い、その条件も揃っていないと考えている起業家は多い。ではいったいどうすればいいのだろうか。起業家に最も大切なのは、創造的な環境だ。機が完全に熟するころには、私たちには出番は回ってこない。人々が絶好の機会だと思っても、もうチャンスは失われている。必ずできると信じ、自分に約束する。5年、10年、20年かけてでもやってのけると覚悟すれば、ずっと歩き続けていられるはずだ。

 

失敗してもかまわない。だが、人間としての執念を失ってはならない。

 

最初の人の理想を絶対に忘れるな。その夢は世界で最も偉大なものだから

 

この世に生まれてきたのは、起業するためでもなく、仕事をするためでもなく、生きてみるためだ。

 

馬雲はわが身に起きたいずれもが人生で経験すべきことの1部だと考えている。馬雲は自分の目標を貫くが、目標の達成を急ぐあまり自分の性格や心のあり方までを見失ってしまうことはない。

 

起業ではいちばんやりやすく、いちばん好きなことをやるべきだ。起業は、金を稼ぐ手だてではなく、楽しみの1種だ。好きなことなら文句を言う理由はないだろう。

 

起業を志したのであれば、一生起業の道を歩むべきだ。

 

未来を予測するベストな方法は未来を創造することだ。

 

人生は何を手に入れたかではなく、何を経験したかで決まる。

 

あなた自らを完成させ、人を助けて初めて「成功した」と感じることができるのです。

 

では私は何に基づいて一連の決断を下すのか。それは使命感だ。

 

私は人を本のように読む。誰と会っても、その人がどんな人であっても、私はその人を十分楽しむ。なんで面白いやつなんだ、こんな考え方をするなんて、といつも思う。

 

イノベーションは待ってくれない。

 

起業家の最も大きな楽しみは起業の過程で勉強し、成長することです。多くの場合、起業家は自分でもはっきり分からないうちに起業します。はっきりわかったら起業しないかも知れません。

 

私たちはどんなふうに見られているかなんて気にしない。私たちが気にするのは自分がこの世界をどのように見るか、どうやって私たちの定めた夢に向かって一歩一歩進んでいくかということだ。

 

早起きした鳥が虫を食べなかったら、その虫は他の鳥に食べられてしまう。

 

もし、他人がどうやって成功したかを知りたくても、それを知るのは大変難しいことです。なぜなら、成功は多くの幸運によってもたらされるからです。一方で、他人がどうやって失敗したかを学ぶことは、大変有効です。

 

人はいつでも後戻りできる。この世に生まれてきたら、そのことははっきりさせておかなければならない。怖いものは何かと尋ねられるが、本当に私には怖いものはない。人生とは経験することだと思う。どれほど素晴らしい人間でも、生涯は3万6000日の旅路にすぎない。

この世に生まれてきたのは、事業を起こすためでもなく大事を成し遂げるためでもない、生きるためだ。日々の暮らしの中で、たくさんの学友、友人、同僚に出会い、両親、妻、子供に巡り会う。そんなことが人生の経験なのだ。つらく苦しい出来事も経験だ。そういうことだと理解できたら、この世を離れる時が来ても後悔しないだろう。もしも世の中が君に、多くのことができるチャンスを与えてくれたのなら、enjoy it。

 

 

私たちは仕事のためではなく、人生を楽しむために生まれてきた。何を為すかではなくどう生きるかだ、と自分に言い聞かさている。事業ばかりにこだわって、生き方をないがしろにしたらきっと後悔するだろう。どれほど事業で成功しても、どれほど偉大で、どれほど素晴らしい仕事でも、そればかりかまにかけていては、きっと後悔するだろう。私たちがこの世に生まれてきたのは、人生のさまざまな出来事を味わうためだからだ。

 

あまり真面目に働いてはいけない。楽しければそれでいいのだ。

 

どれほど立派な人でも、どれほど勤勉な人でも、どれだけ苦しんでいる人でも、嘘いつわりなく、心地よく生きなければならない。そういう人がいちばん美しいのだから。

 

人生とは何かを経験することだ。成功はどれほどの苦難を克服し、どれほどの災難を乗り越えてきたかであって、どんな結果を出したかではない。70歳、80歳になっとときに、孫に語るのは何を経験したかであって何を得たかではないんだ。

 

すべての人が、この世界を信じず、未来を信じず、人を信じなかったときに、我々は人を信じるという道を選びました。われわれは「信頼」を選んだのです。

 

私はこの変化の時代に感謝します。多くの人々の不平不満に感謝します。なぜならば、人が不平不満を言っているときにこそ、チャンスがあるからです。変化の時代であるからこそ、自分には何があり、何が必要で、何を捨てるべきなのかがはっきりとわかるのです。

 

今、社会が抱えている多くの問題は、ここにいる皆さんにとってのチャンスなのです。問題がなければ、社会は皆さんを必要としません。

 

ジャックマーの言葉はいかがでしたでしょうか?ぜひ全文を読んでみてください。

微信が発表した新たな規則が意味するところは?

中国では著作権の意識が薄いと言われます。CtoC(CopyToChina)と言われたりも。しかしこの問題をずっと放置するわけにもいきません。企業がビジネスをするにあたっては信頼がすべてです。Weixinは企業用アカウントなども出してはいますが、偽アカウントなどにはどう対応するのでしょうか?

 

そんな中、12月25日に微信が新たな規則を発表しました。虎嗅网という中国のメディアから抄訳という形で今回の動きを紹介します。

 

規則1-Weixinの認証の際に、商標が不必要なだけでなく、会社の名称や略称も必要ない。

 

かつての規則で認証の際に面倒だった手続きが今回の新たな規則のおかけで、敷居が低くなった。

 

規則2-新しくWeixinの公式アカウント名を登録する際に、Weixinがすでに認証したアカウント名と被ってはいけない。

 

以前は被っても問題なかったが、ここに来て著作権への意識が強くなっている。著作権の制約が無ければWeixinのアカウントは氾濫し、Weixinの初心に背いてしまうことになる。

もし企業が商標や著作権を他の企業に侵害された場合はどうすればいいのか?Weixinの公式サイトの説明によると、もし権利を犯されたなら、申し出の後にチェックがされた後、権利を侵害したアカウント名を強制的に改名させるか、アカウントを強制的に削除させる。

 

今回のWeixinの新たな規則の発布によって4つの予測を立てることができる。

 

予測1-認証されたアカウントは認証されていないアカウントより露出が増える。

 

予測2-現在、認証されたアカウントはその名前を変えることはできないが、顧客の利便性のために、アカウント名の変更を許可する可能性がある。

 

予測3-今後登録されるアカウントは唯一性を保証するものになるだろう。というのも適当にアカウント名を取って登録するのは資源の無駄遣いでWeixinアカウントを氾濫させるだけであるからだ。

 

予測4-個人アカウントも長くないうちに承認されるであろう。

 

Weixinは著作権の強化に乗り出し、不法あるいは価値のないアカウントを取り締まる方向へと動いている。

 

中国の商品は信頼できないと日本人は言いますが、それに本当に頭を悩ませているのは中国人自身です。今後は不正行為をいかに取り締まれるかが。プラットフォーム企業のカギとなるでしょう。

 

原文:http://www.huxiu.com/article/104900/1.html

執筆:netman

 

Xiaomiが目指す世界とは

最近Xiaomiが世間を騒がしており、その勢いはとどまることを知りません。

 

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2010年に創業して以来、様々な話題を振りまいてきたXiaomiですが、ベンチャーキャピタルから11億ドルの資金を調達したことで、企業価値が450億ドルとなり、スタートアップ企業の中で世界一となったことが明らかになりました。

(黒字筆者)

Xiaomi、ついに企業価値でスタートアップ界No.1に躍り出る – iPhone Mania

 

2014年第3四半期のシェアの割合を具体的に見ていくと、サムスンが24.4%、アップルが12.7%、そしてファーウェイは5.3%、シャオミは5.2%、そしてレノボが5%となっている。昨年同期のGartner社の報告書ではシャオミのシェアはわずか1.5%だったので、同社はこの1年で336%の成長を遂げたことになる。

(黒字筆者)

成長率300%のXiaomi、世界のスマホ市場、サムスン、アップル、ファーウェイに続く « WIRED.jp

 

しかし一方では、利益はわずか5,600万ドルで、営業利益率が1.8%しかないことからシェアを取るための薄利多売戦略、ただのAppleの模倣にしか過ぎないことが指摘されています。またネットでしか販路を持たないマーケティング戦略がコスト削減とブランド構築に成功したとよく報道されていますが、僕はXiaomiが実現しようとしている世界はそんなもので済むようなものではないと思います。

そう思う根拠は2つあります。

 

1、Xiaomiはメーカーではなくサービス

 

 

Xiaomi(小米)はモバイルインターネット企業で、自社を純粋なスマートフォンメーカーだと決して位置づけていない。Xiaomiにとって、スマートフォンは巨大なインターネットエコシステムの1つのデバイスにすぎない。

Xiaomi(小米) vs Huawei:中国スマートフォンブランドの対決 – THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

 

2、MIUIをすべての中心にする。

 

 

ユーザが新しいデバイスに移行しても、ソフトウェアプラットフォーム(またはカスタマイズしたAndroidシステムのMIUI)に確実に引きとめ、有料コンテンツ、サービス、広告、その他のオンラインで収益を生み出せるアプローチを介して、ソフトウェアプラットフォームから利益を上げる。

Xiaomi(小米)の「ハードウェア100社戦略」とは – THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

 

全てのハードウェア製品向けに、アンドロイドカスタムシステムであるMIUIという統合ソフトウェアプラットフォームを構築することを明言している。 Androidが搭載されアプリストアへもアクセスできるWiFiルーターのHiWiFiがローンチされて間もなく、多くの中国人は次のように考えたようだ。―HiWiFiが家庭における全てのスマート機器のハブとなり、ユーザのニーズをさらに満たすために新しいアプリケーションが開発され、ユーザの機器に接続されるインターネットサービス体験にインパクトを与えることになるだろうと。

Xiaomi(小米)の構想するWiFiルーター中心のスマートホーム設計 – THE BRIDGE(ザ・ブリッジ)

 

Xiaomiが目指す世界 Xiaomiはただ廉価なスマフォを作りたいわけではありません。あらゆるハードウェアを作りたいという訳でもありません。彼らが実現したいのは、MIUIを中心として、ありとあらゆるハードウェアとソフトウェアを結ぶプラットフォームを作ることで、顧客に新しいライフスタイルを提案しようとしているのではないでしょうか? ただのメーカーであるなら、450億ドルの企業価値はつかないはずです。

 

何はともあれ、あらゆるマシーンのソーシャル化の上でそのプラットフォームとなり、僕らに今まで見えてなかった世界を見せてくれるかもしれないXiaomiにこれからも注目していきたいです。

 

「進撃的中国IT」を連載するNewsPicks中国編集部のメンバーは?

最近中国のスタートアップやテック系の情報を追っかけているが、なかなか日本語で見つかりません。

 

資金調達や速報的なものはありましたが、解説記事はほとんどなく、そのサービスがどんなものであるのかや中国での市場はどうなっているのかなどは分からない場合がほとんどです。

 

そんな中、話題の経済ニュースメディアNewsPicksでは「進撃的中国IT」で、現地のIT情報メディアからのローカルな視点で面白い記事を週に1回のペースで発信しています。

 

進撃的中国IT

 

編集は「中国」歴約30年のふるまいよしこ氏

 

編集を担当されているのは、ふるまいよしこ氏。香港14年+北京13年半のフリーランスライターをされた後、NewsPicks編集部で東アジアを担当というTHE CHINAの経歴の持ち主です。

 

「現地のIT情報メディア」から翻訳しているとのことでしたが、いったい「現地のIT情報メディア」とはどこか?ということで、「進撃的中国IT」のコラムをすべて元記事まで辿って読んでみました。12月27日現在13本の記事が更新され、1本はリンク切れ、2本は元記事が掲載されていないので分かりませんが、残り10本の内、8本は爱范儿、2本は財新網が元記事でした。

 

となると、注目すべきメディアが爱范儿であることが分かります。

 

さらに翻訳者まで深堀して調べてみると、13本の記事の内、10本を高口康太氏が担当しています。

 

翻訳担当は中国・新興国の海外ニュース&コラムサイトを運営する高口康太氏。

 

高口氏は中国・新興国の海外ニュース&コラムサイトであるKINBRICKS NOWを運営している翻訳家。以下の記事から分かるように「くすっ」と笑ってしまうコラムが多いです。

日本アニメのエンディングではなぜキャラが走り続けているのか?中国人オタクの疑問(百元)

「愛国のため日本車の代わりに国産車を買ったらクズだった!」中国全土でカーオーナーのデモ(高口)

筆者が個人的には一番好きな中国関係のメディアでもあります。高口氏は「ジセダイ総研」でも連載を持っており、ライターとしても活躍されています。

 

以上NewsPicks編集部を深堀してみましたが、①爱范儿という現地のITメディア、②ふるまいよしこ氏、③高口康太氏という3つのプレーヤーが「進撃的中国IT」を構成していることが分かりました。

 

引き続き中国のスタートアップを扱っているメディアがあれば中の人まで深堀りし、良いメディア・プレーヤーを見つけていきたいです。

TechCrunchが中国での唯一のパートナーに選んだテック系メディア「动点科技 (TechNode) 」

动点科技

动点科技

TechCrunchの中国での唯一のパートナーです。TechCrunchが中国進出にあたって动点科技と組んだということは、テック系の情報に関しては質が高いと認められたのでしょうか。月刊PVは13万。

中国とアジアのスタートアップやテック系の報道を中心に扱い、中でもEC、ソーシャルメディア、モバイルネットワークなどには特に注力しています。中国国内の起業家と投資家の橋渡しになることを目標としています。

 

創業者兼CEOである卢刚博士は湖南大学設計学院特聘教授や湖南大学新媒体実験室(深圳)首席研究員でもあります。

Web以外にもコアワーキングスペース、会員制コミュニティ、イベントなどリアルな場でのコミュニティづくりにかなり力を入れているのが分かります。「36氪」と比べて規模が出ないのは、中国国内の報道に力を入れているからでしょうか。

 

XFOUNDER CLUB 创始人俱乐部

XFOUNDER CLUB 创始人俱乐部

中国の若者の起業家に、交流を始め投資家とつなげることを目的としたプラットフォーム。起業家とそれに準ずる人だけが入れるクローズな会員制コミュニティです。

 

极・地 国际创新中心

极・地 国际创新中心

北京市内にコアワーキングスペースを運営しています。約40の企業が既に入っており、約30の案件が成立している。

 

动点智库

动点智库

wikipediaと同じスタイルで、中国のテック企業のデータベースで無料で人物などの情報を提供。

 

TNT沙龙

TNT沙龙

イベントを通じて中国第一線のスタートアップに触れることを目的にしています。

 

ブログメディア以外にも、リアルなイベント、オンラインコミュニティなど報道だけにとどまらないデジタル・カンパニーとしての姿が伺えます。PVだけでWebメディアが成立するのが難しいといわれる中、どう今後展開してくのか注目です。

CtoC(Copy to China)とは?投資家を引き付ける魅力的な概念

CtoCという言葉をご存じでしょうか?

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「Consumer to Consumer」、それも正解ですが、注目を集めているのはその意味ではありません。

「Copy to China」

日本のGoogle検索ではまったくヒットしませんが、中国の検索サイト百度で検索すれば以下のように多くの記事がヒットします。

ctoc-baidu

「Copy to China」とはなんでしょうか?wikipediaではこう記されています。

 

中国企業が成功した国外のビジネスモデルをコピーすること

 

ただ以下の記事では、アメリカのモデルをただパクるだけではなく、中国独自の方法で発達しているといくつかの例をあげて説明しています。その例として、Ggoogleと百度を上げていますが、Googleの撤退理由はもちろん政策上の理由はあるが、何より経営戦略の部分によるとしています。

参考:中国互联网20年的C2C(Copy to China)之路

もちろんアメリカのメディアでも話題に。表を見れば一目瞭然でありますが、dianpingを除いて、すべて中国企業が後発です。

ctoc

参考:Copy to China: Chinese tech clone giants that are stealing the thunder

 

中国企業は模倣をやめろと言いたいのではありません。

伝えたいのは、「Copy to China」は市場としての価値がとてつもなくあり、投資家からの注目が最も熱いことです。

「アメリカで成功しているなら」と投資家が思えば投資をする確率は高くなる。「これは中国独自の商品です」というより、「これはアメリカの商品を参考に作りました」と伝える方が、お金は集まるかもしれない。スタートアップが投資を集めるために、意図的に「Copy to China」という概念を利用しています。

「Copy to China」がビジネスモデルとして成立しているのではないか?中国にローカル化できず苦しんでいる日本企業が学ぶことあがあるのではないか?

日本ではあまり注目されていませんが、これから注目される言葉であることは違いありません。

中国投資のプラットフォーム「投資界」

投資の情報提供からコンサルまでこなす清科グループ傘下のメディア「投資界」。

月間58万PV。「投資」という観点から、様々な情報を発信しています。

 

投資界

 

流入経路を見ると、

 

投資界-2

バランスが取れています。

「投資界」のグループ会社である清科グループは1999年に設立し、中国のベンチャーキャピタルやプライベート・エクイティ産業における総合サービスのリーディングカンパニーとして不動の地位を築いています。下の画像からも分かるように、情報だけではなく、資産管理も行っており、メディア以外で収益を上げていることが伺えます。他の事業を展開後メディアを設立していることからも、オウンドメディアとしての役割が強い可能性が高い。

清科

清科学-2

 

清科グループは他に、月間14万PVの新芽NewSeedも運営しています。

 

新芽

 

メディアがグループ会社の傘下として機能している典型的な例です。Webメディアだけでは収益は立ちませんが、他のコンサルティングや資産運用などと合わせて運営することで、うまく機能させています。

 

メディアが業界でどの位置に属するのかは国によって変わってくると思うので中国のメディア業界の全体像にも引き続き注目したいです。

スタートアップのイベントでマネタイズを図る「创业邦」

「36氪」がコミュニティを核とするなら、「创业邦」はWebで複数のメディアを運営し、イベントでマネタイズしている印象を見受けます。月間PVは75万で、「36氪」の620万PVと比べると少し見劣りしてしまいますが、検索流入が約半分を占め、SEOを意識した設計になっています。

 

创业邦-Traffic

 

创业邦

 

创业邦

 

アメリカのEntrepreneurグループと独占契約を結んだ中国側のパートナーでもあります。Entrepreneurグループはアメリカの歴史で最も長く、最大の中小企業のプラットフォームです。

International Data Group(アメリカ最大のIT関係の書籍出版社、研究、投資を行う)と清科集团の共同投資によって2007年に成立した、中国で初めてのスタートアップに関するメディアで、ネットだけではなく紙の雑誌创业邦杂志も毎月1回発行しています。

 

创业邦杂志

 

さらに快鲤鱼というネットスタートアップに特化したブログメディアも運営しています。

 

快鲤鱼

 

インキュベーションのコンサル、スタートアップのポータプルサイト创业邦项目库の運営も行っており、スタートアップという領域でメディアをすべて運営していこうという気概が見受けられます。

 

创业项目库

 

さらに、メディア運営だけにとどまらず、创新中国(Demo China)と言われる、中国最大のビジネスプランコンテストを開催しています。2006年にアメリカより持ち込まれ、現在までに8回開催し、10都市で述べ2000企業が参加しています。

 

创新中国

 

创业邦年会创新中国校友会连锁50强论坛Innovation Lab创新大赛、中关村-硅谷创新创业大赛なども開催しており。オフラインでのイベントが最大の強みと言えるでしょう。

 

创业邦年会は、2日間の開催で一人3000元(6万円)の参加費で、イベントをうまく利用してマネタイズを図っています。

 

PV数は決して多いとは言えないが、それでもポータプルサイト、ネットスタートアップ専門のメディアなど横展開することでトラフィックを稼ぎ、ビジネスコンテストで収益とブランドをうまく得ているデジタルメディアであると言えます。

 

同じコンセプトで(複数のWebメディアを運営し、イベントでマネタイズ)を行っているメディアは日本にはあまり見られないので、参考になるかもしれません。

中国一のスタートアップメディア「36氪」

中国一のスタートアップコミュニティと呼び声高い「36氪」を紹介します。

 

36氪-4

 

2010年の創業ながら、2012年に中国新メディア30強に選ばれ、同年中国で最も影響力のあるスタートアップのメディアとして賞を受賞するなど、中国でもっとも注目を集めるスタートアップのコミュニティです。メディアだけでなく、コワーキングスペースと投資プラットフォームをサービスとして運営しています。

 

月間PVは620万PV(SimilarWeb調べ、公式サイトよりは1000万PV以上と)。以下の表から分かる通り、ダイレクト流入が約半分と圧倒的なブランド力。

 

36氪-Trafic

 

創業者兼CEOである刘成城は、1988年江苏盐城で生まれ、中国科学院で修士を取得。2013年にフォーブスの中国の30歳以下の起業家30名の1人に選ばれています。

 

刘成城

 

またメディア以外にもオンライン・オフラインそれぞれでコミュニティを持っています。

 

氪空间

 

氪空间-1

氪空间-2

 

コアワーキングスペースとして機能し、北京、南京で展開。3か月以内に、スタートアップが投資を受けることを目標にし、そのために必要なマッチング、アドバイスなどをしています。2014年10月までに29の企業が入り、11のプロジェクトが資金調達とインキュベーションに成功し、総投資額は5000万元(1億円)に達しています。

 

氪加

 

36氪-1

36氪-2

36氪-3

 

スタートアップと投資家をマッチングさせるためのサービス。83の投資案件が上がっており、そのうち30あまりがすでに投資を受けています。

 

それ以外にも以下のようなスタートアップと投資家の交流会や、ビジネスプラン発表会なども行っています。

 

「36氪开放日」「WISE 互联网创业者大会」「WISE 1.0 互联网创业者大会」「WISE Talk 主题沙龙」「创业者酒会」 「氪空间路演日 Space Day」

 

メディア、オンラインコミュニティ、オフラインコミュニティという風に、投資家とスタートアップの1つのコミュニティを上手に作っています。中国のスタートアップを追いかけるためには、欠かせない情報が詰まっています。

 

それ以上に、Webメディアがいかにマネタイズするかという文脈でも36氪を引き続き注目していきたいです。

中国の「キュレーション」について

今、メディアで最も熱い言葉の1つと言えば、「キュレーション」であることに異存はないでしょう。

 

情報に孤独そう

IT用語としては、インターネット上の情報を収集しまとめること。または収集した情報を分類し、つなぎ合わせて新しい価値を持たせて共有することを言う。キュレーションを行う人はキュレーターと呼ばれる。

引用:コトバンク

 

注目度は、DeNAがキュレーションメディアである「iemo」と「MERY」を50億円で買収したことからも分かります。

 

では、お隣の国の中国はどうなのでしょうか。結論から言うと、まったく流行っていません。検索大手の「百度」で検索しても、検索結果がほとんど出てきません。(約180,000件)Googleで「キュレーション 中国」と検索してもまったくヒットしません。

 

※一方百度で「コンテンツ・マーケティング」と検索すると1,000,000,000件ヒットします。

 

中国語の表記だと、「内容积酿」や「内容策展」になります。博物館のキュレーターが「策展人」という意味なのでそこから来ているのでしょう。ただ気になるのが、どれも2011年と2012年の記事であることです。

 

これだけモバイル化が進んでいる中国なら、日本並みにキュレーション・アプリが流行っていてもおかしくないと思うのですが、なぜかないです。逆に気になります。

 

追記:Webメディアを運営する中国人に聞いたところ、「中国では人の記事を転載するのが当たり前で、ずっと前からキュレーションに相当する行為がずっとあったからではないか」と。

2015年3月21日

 

 

参考:

内容集展 | Content Curation

Curata:内容营销愈发重要

內容積釀(Content Curation)

SNS的未来指向Content Curation(内容策展), 从网络巨头Twitter收购Summify以及Google意

中国の新しいメディアの動きを見るなら中国版メディアの輪郭「新媒体观察」

日本では「メディアの輪郭」という海外のメディアの実験を追ったブログがメディア関係者必読となっています。中国でもこれに該当しそうなメディアがあったので紹介します。

「新媒体观察」です。

 

新媒体観察

新興メディアの趨勢を観察し、伝統メディアの新たな取り組みの成功例を共有する。

ことを目的に運営されています。

参考:新媒体观察微博

 

中国では経済が発展途上にも関わらずすでにモバイル化へと移行しており、メディア業界も躊躇している暇はありません。欧米・日本とはまた違った業界構造ではありますが、注目していきたいです。