バングラデシュのスタートアップについて軽く調べたメモ

にーはお。注目を集めている?バングラデシュについてリサーチしたので、まとめてみました。

 

Bangladesh_Startup_Lab

 

 


バングラデシュをCrunchBaseで検索すると、150件くらい。

https://www.crunchbase.com/search

Angelistだと約70件。

他にもラボとか、スタートアップリストがあります。

http://www.bangladeshstartuplab.com/

http://www.foundedinbangladesh.com/

日本語になっている情報

 

日本語で記事になっているスタートアップだと、以下のようなものがあります。調べた感じでは情報はかなり少なく、まだそこまで注目されているわけではなさそうです。(注目すべきだけどしていないと言ったが方が良さそう。)

 

・オンライン食品販売サイトの「ChalDal」

・イベントプラットフォームの「JETECHAO」

・フード・オーダー、デリバリーの「HungryNaki」

・配車サービスの「BDcabs」

・渋滞予測の「GO!Traffic!」

 

日本人が立ち上げに関わっているところだと、SMSの創業者である諸藤氏が立ち上げた、REAPRA PTE. LTD.が教育事業を展開しています。

 

メディア

 

名前の通り。

http://futurestartup.com/

 

TechInAsiaが定期的に取り上げている模様です。

https://www.techinasia.com/talk/top-11-startups-to-watch-from-bangladesh

 

次にやることは、VCから出資を受けているスタートアップを投資額順に整理してどこまでスタートアップが盛り上がっているか把握することかな。

ちなみに日本からダッカまで往復で6万円。夏に視察に行ってみようかしら。

 

参考

500 Startupsが投資を決定! 盛り上がるバングラデシュのスタートアップシーンを紹介

バングラデシュのスタートアップ企業
~日本人にも役立つ!?Webサービス編~

バングラデシュでUberのようなタクシー配車サービスが開始

中国×インターネットでフォローしたい人アカウント

にーはお!

 

_5___IedaShogo_中国IT、アプリ、スタートアップさんはTwitterを利用しています

 

中国のインターネットをウォッチし始めたんだけど、誰をフォローしていいか分からないとう方のために、オススメのアカウントを載せておきます。

情報収集の参考にしてください。

自薦、他薦構わず漏れているよ!というアカウントがあればおしらせください。

特にオススメの人たち。

 





https://twitter.com/IedaShogo/lists/it

中国TOPベンチャー・キャピタルの投資先を紹介するnoteをスタート。

にーはお!厳選された中国スタートアップを紹介するマガジンを新しくスタートしました。

 

「中国も捨てたもんじゃないよ!」という文脈で、

中国のスタートアップで注目すべき3つの視点」や「未来提案型の日本スタートアップと、マーケット先行型の中国スタートアップ」などで中国と日本のスタートアップの違いを説明してきました。

 

とは言いつつも、実際に中国のスタートアップを紹介できているかと言われるとそうでも無かったので、中国のスタートアップを紹介するマガジンを別途作りました。

筆者は本業を優先させるため、中国スタートアップ・リサーチ部隊が手伝ってくれています。(アルバイトしたい人はご連絡ください。)

 

紹介する企業は、中国トップVC(Sequoia、IDG、Matrix)がシリーズB以上で投資するスタートアップのみです。

 

中国である程度の成功確率を見込まれているけど、まだ成功はしていない企業群。

東南アジアで同じモデルが起こりうるのか、日本でタイムマシーン式で輸入できたりしないかなど、皆さんの思考を深めるケース・スタディになれば幸いです。

 

1つ例を載せておきます。

 

链尚网(lianshangwang)

-調達日: 20160414

-URL: http://www.lianshang.cn

-出資VC: 华创资本、IDG资本

-業界: EC

-ラウンド: シリーズB

-調達額: 1500万ドル(16億5000万円)

-企業紹介:

衣料生地とボタンや糸等の衣料関連品の売り手と買い手を仲介する。生地業は売り手は二つほどの地域に集中している一方買い手は色々な地域に分散している特徴があったが、链尚网は売り手が集まるマーケットプレイスをオンラインで作ることで、売り手と買い手の距離を縮めようとした。昨年8月以来順調に発展し、今では加入している国内外の売り手企業は2万余りに、SKU数は100万を超えている。

链尚网(lianshangwang)は全体的な取引環境整備を重視することで同種の企業との差別化を図っている。すなわち、売り手と買い手の仲介を中心に、物流、品質検査、サプライチェーンファイナンス等の付加価値サービスも含めたワンストップサービスの提供を目指している。

次のステップとしてはサプライチェーンファイナンスを試みる。衣料原料の業界は銀行等があまり手を出そうとしておらず、さらなる資金の循環が今求められているが、链尚网は元々取引仲介を行っていて取引ルートを追いやすいことを生かし、この問題を解決しようと仕掛けるはずだ。

 

下にあるリンクから購入&閲覧できるので、中国の最新のスタートアップやビジネスモデルの動向を押さえたい方は買いましょう。WSJも日経新聞も一切報じていないここにしかない情報です。

 

中国のスタートアップで注目すべき3つの視点

にーはお!

日本と中国の社会構造の差異から、中国のスタートアップで注目すべき部分とは何かについて考えていて、それを書きたいと思います。「中国のスタートアップでどのようなところに注目すべきですか?」との質問もよく受けるので、そちらにもうまく答えられたらと思います。

 

 

西湖夜景

 

特定の領域に特化したアプリ(リクルート中国)

 

日本人は意思決定のための情報をどう入手するか?

コンビニでも本が買えて、いたるところに本屋さんがあり、駅ではフリーペーパーを手にすることができます。

またPCでは個人がやっているアフィリエイトサイトが数多くあり、それなりの情報は手に入ります。

 

一方、中国は紙で情報を取得する習慣が少ないです。フリーペーパーは駅に置いてありません。コンビニには書籍がありません(あってもとても少ない)。上海で本を買いたいと思えば、南京東路にある上海本城まで行かないと欲しい本は見つかりません。

PCを持っている人は少ないです。スマホから情報を取得することがほとんどです。

 

この差異がアプリに出てくるのではないか。例えば「新氧」(参考記事:1億元(20兆円)の美容整形市場を狙う元Tencentディレクターの戦略的起業 #中国医療系スタートアップ)。

整形後の写真を共有するアプリなのです。日本であれば雑誌などを使って情報収集するかと思うのですが、中国だとそれに代わるものがない。起業家がそこを狙う。

非日常的な意思決定をSNSなどの要素を組み合わせ、アプリにまで落とし込んでいる。

他に非日常的な意思決定の代表例として、結婚があります。日本なら適当に書店に入ってゼクシィを買えばいいです。結婚をしたいときは暗にゼクシィを出せばいいとかもよく聞く話。

中国ではそんな光景がないような気します。なのでそれに代替するアプリがあるはず。そしてそれは日本でも展開できる、流行る要素を持っているはずです。

リクルートが日本でやってきことが中国ではない。それをスタートアップがアプリとして提供している。

日本はリクルートがやってきたこと(紙、PC)が、アプリに移っている。このギャップでビジネスのヒントが転がっている気がします。

あらゆる情報の意思決定において、日本人が使っている媒体の中でアプリに置き換わっていないものがあれば、中国ではどうなっているかを見るのはとてもいいかなと思います。

 

 

オンデマンド(O2O)

 

日本ではUberがそこまで普及していなかったりとそこまで期待されている分野ではない気もします。

一方、中国ではトラックの運転手を一情報に基づいて即座に探すことのできる「运满满」や配送のクラウド・ソーシング「达达」などが急速に伸びています。時価総額は数百億円です。

特に、フード・デリバリーの「饿了么(Eleme)」は1000億円を超える資金調達を行っています。

 

一方、(これは中国に住めば分かるのですが)、やはり中国での生活は日本に比べると不便です。大手のチェーンもそこまでなく一定の味を担保されたご飯屋さんを探すのは案外苦労したり。それなら饿了么(Eleme)を使おうかなとなります。

また、コンビニが近くにないため(特に北京は道路が広くコンビニが少ない)、またあっととしても中華系のコンビニは弁当がまずい。それならケンタッキーをデリバリーで頼もうかなとなるわけです。

 

この辺りは日本と大きく社会構造が違うので、そのまま輸入できるわけではありませんが、日本も中国のように近づいてくと思います。その中で学べることは多いでしょう。

 

 

FintechとSNS

 

最後は、社会構造の差異から学べるというより、ただ中国が先進的である分野です。

微信(Weixin)を見れば、中国のSNSの進化っぷりが分かります。また多くの起業家が微信(Weixin)を超えるプロダクトを作ろうとしているので、アイデアベースで多くのアプリが生まれているでしょう。仮に流行しなくてもヒントは転がっていそう。

中国がFInTech先進国であることは最近よく聞く話です。(参考:「中国のFinTech業界を領域ごとにプレーヤーを整理しようと思ったけど挫折したので、P2Pだけ上位5社を軽く調べた。」)

こちらは、法律と深く関わってくる分野なので一概にビジネスモデルをそのまま移植することはできませんが、文言やUIなど細かいところで参考にできる部分はあると思います。

 

中国のスタートアップでどのようなところに注目すべきですか?との質問をよく受けるので、現時点での自分の考えを書いてみました。しかしなぜそもそも「中国のスタートアップに注目するのか?」という話はまた別の機会に。

 

中国のFinTech業界を領域ごとにプレーヤーを整理しようと思ったけど挫折したので、P2Pだけ上位5社を軽く調べた。

本稿では、FInTech先進国と言われる中国のプレーヤーを整理しようと意気込んだものの、挫折・・・

FIntechと言われる領域でも、スマホ決済とP2Pのところだけ少し調べたので、公開しておきます。

 

中国のFinTechはここ数年急激に成長しました。

KPMGが世界19カ国100社のFinTech企業を対象に実施した「世界で最も成功しているFinTech企業」の調査で、首位に輝いた中国初のオンライン保険会社Zhong Anを含む7社の中国企業がトップ50入りしていることが判明した。そのうち3社はトップ10入りしている。

中国は総合ランキング以外にも、「急成長スタートアップ・リスト」に12社が選ばれるなど、19カ国中最も大きく飛躍している。比類を見ない速度で急成長の中国FinTechは、今後も凄まじい快進撃を続けることが予想できるだろう。

引用:中国のFinTech企業が英国を超える? 世界で最も成功しているフィンテック企業トップ50

 

しかしその急激さが不安定要素になるのも事実です。このような中国全体が成長している、不安要素を抱えるといった書かれ方はよくされますが、個別事例まできちんと見られることはありません。

領域ごとに整理することで、中国FInTech業界への見通しを良くし、日本のFInTech関係事業者が中国FInTech企業の事例を見つけやすくするのが目的です。全領域のプレーヤーを割り出せたら良かったのですが、それはまた別の機会に。

中国インターネット金融の全体を掴みたい方は、「急成長する中国のインターネット金融」をまずはご一読ください。

 

FinTechと言われる領域には、

個人財務管理(マネーフォーワード、Zaim)

オンライン融資(GMOイプシロントランザクションレンディング)

投資支援(お金のデザイン)

経営・業務支援(freeee、Misoca)

暗号通貨(bitFlyer、BTCボックス)

簡易決済(SPIKE、コイニー、BASE)

ID決済(Yahoo!ウォレット、楽天ID決済)

ネット証券、生保(ライフネット生命、マネックス証券)

クラウド・ファンディング(READYFOR)

スマホ・Web決済/送金(LINEPAY)

P2P(maneo)

 

が存在します。領域の整理には、『FInTech革命』を参考。

その中でも特に中国で注目されている、スマホ・Web決済/送金とP2Pの領域のプレーヤーを軽くPickUpします。

スマホ・Web決済/送金

 

支付宝(Alipay)が牽引してきたエクスロー決済がメインです。支付宝(Alipay)のモバイルでのシェアは75%にも及びます。

 

易观智库:中国互联网金融市场数据盘点(2015Q1_PDF_下载)-Useit_知识库_

 

近年、支付宝(Alipay)を追撃しているのが、微信(Weixin)。微信(Weixin)はチャットアプリとして日常の友人関係が詰まっています。オフラインでの個人間送金をスマホ上に移植しようと攻勢をかけています。

支付宝(Alipay)はECにおける決済のプラットフォームだったため、微信(Weixin)よりは審査や認証が厳しく、友人間で使うには若干不便で、対応を迫られています。

また両社、タクシーの配車アプリに投資するなど、自社以外の決済においても大きな影響力を持とうとしています。

巨大な資本とECとチャットでの圧倒的なシェアに支えられた事業展開ができるこの分野は、中国が先進的であり続けるでしょう。

 

P2P

 

日本人が想像する中国Fintechといえばこの分野でしょう。市場シェアのうち、72%をその他の事業者が占め、いかにスタートアップが乱立しているか分かります。

 

易观智库:中国互联网金融市场数据盘点(2015Q1_PDF_下载)-Useit_知识库

 

もちろんなかには不法な運用を行う業者もあります。海外が中国のFInTech業界に対する漠然とした不安はほぼここから来るのではないでしょうか。すでに日本でも破綻した事例がいくつか報道されています。

 

中国:P2P融資業界で破綻急増-当局は規制めぐりジレンマ

コラム:中国ネット投資詐欺の「限られた教訓」

 

プレーヤーとしては、以下が有名どころです。ユニコーンが続々誕生。

 

中国平安陆金所官网是投资理财、信贷等服务的首家网络投融资平台_

 

红岭创投:投資情報は不明だが、時価総額500億元(1兆円)での上場を目指している。

陆金所(Lufux):シリーズB、12億ドル

积木盒子:シリーズC、8400万ドル

融360:シリーズC、10億ドル(約200億円)

有利网:シリーズC、4600万ドル

 

 

以上ざっくり調べてみましたが、領域が想像以上に広く、プレーヤーも多そう。

領域ごとにみんなで集まって集中リサーチをしよう!みたいなのは良いかもしれませんね。

 

個人的には、微信(Weixin)の個人間送金のUIや文言など細かいところをもっと見たいですね。

 

 

参考:易观智库:中国互联网金融市场数据盘点(2015Q1 PDF 下载)

IPを売りたい人と買いたい人のためのマッチングサイト 日本の漫画とかここに出したらどうなんるんだろ

にーはお!中国のスタートアップ・Webサービス・アプリ・IT業界をお届けします。

 

IPのためのマッチングサイトを見つけました。「原創基地」。

日本のコンテンツとしては、こういうところに積極的に露出して、自分たちの作品の優位性をアピールしたいところです。

 

原创基地_-_内容版权交易平台_-_iprbase_com

 

 

中国企業と接点がない企業さんは使ってみると良いかもしれないですね。

いずれ日本が参考にする、中国のシェアリング・エコノミー・サービス10選

中国のシェアリング・エコノミーを領域ごとに簡単にまとめました。

 

中国シェアリングエコノミー10選

 

純粋なC2Cではなく、Bの要素を入れたり、一部は自社で抱えたりと、スタートアップが乱立する中、各業界で多様なモデルが成立しています。参考にしたい業界があれば、この記事で紹介した企業を軸に辿っていていけば、ヒントは見つかるでしょう。

 

タクシー:滴滴(Didi)

 

直近の資金調達:10億ドル(シリーズF)

シェアリング・エコノミーの先駆けになったUber。中国では滴滴(Didi)が腾讯(テンセント)から出資を受け、阿里巴巴(アリババ)が投資する快的(Kuaidi)と合併し、シェアはほぼ100%に近いとも言われ(諸説あり)、調達総額は約50億ドルにも及びます。

腾讯(テンセント)や阿里巴巴(アリババ)が提供する決済サービスから簡単に支払いをすることができます。

 

宿泊:小猪短租网(Xiaozhu)

 

直近の資金調達:6000万ドル(シリーズC)

Airbnbの中国版。純粋なC2Cではなく、Bに注力した途家などが競合としてあります。

 

物流:达达(Dada)

 

直近の資金調達:中国版Amazonの京东(JD)が数億ドルで47%の株式を取得。

セコイアが主導でがシリーズAより投資し、シリーズDの時点で合計5億ドルを調達しています。2014年6月にローンチされ、20ヶ月で130万人の実名の配達員を動員し、达达(Dada)を使う業者は30万を超え、中国最大の物流のシェアリング・エコノミーに成長。毎日150万の注文を生み出しています。

中国のレストランで、饿了么(Eleme)というデリバリー・サービスで注文すると、达达(Dada)のお兄さんが配達に来てくれる光景はよく目にします。

 

サービス:猪八戒网(Witmart)

 

直近の資金調達:26億元(約500億円)(シリーズC)

中国最大ののクラウド・ソーシング。日本の世界ラボと提携しています。

 

美容:河狸家(Helijia)

 

直近の資金調達:5000万ドル(シリーズC)

2014年3月にアプリをローンチ。ネイル施述の訪問サービスを中心とした美容関係のプラットフォーム。手数料だけでなく、ECなどビジネスモデルを多様化させています。

 

食:好厨师(Haochushi)

 

直近の資金調達:1億元(約20億円)(シリーズB)

シェフがあなたのために調理してくれることをコンセプトにしたサービス。

シェフでなく、個人のご飯を注文できるサービス(回家吃饭)もあるのですが、営業許可証が必要なのか不必要なのかで、中国でも度々問題になっています。

 

家事:阿姨帮(Ayibang)

 

直近の資金調達:数千万ドル(シリーズB)

位置情報に基づき、家事を依頼できるプラットフォーム。しかしプラットフォーム型では質を担保できないことから、現在は全国に約7000人の家政婦を抱えているそうです。

 

クリーニング:e袋洗(Edaixi)

 

直近の資金調達:1億ドル(シリーズB)

微信(Weixin)もしくはアプリでクリーニングを依頼できるプラットフォーム。日時と場所を指定し、クリーニングしたい服を配送員に渡して洗濯してもらうことができます。衣服は72時間以内に返却される。

 

教育:疯狂老师(Entstudy)

 

直近の資金調達:4400万ドル(シリーズB)

位置情報に基づき、先生と直接コミュニケーションをとることができる、プラットフォームを提供。2015年5月時点で、1200人の教師の登録があるそうです。

 

中古車:瓜子网(Guazi)

 

直近の資金調達:2億ドル(シリーズB)

中国最大のクラシファイドサイトの58赶集(WubaGanji)の傘下で、中古車の個人間売買サイト。216年3月10日には、1027台の取引、8372万元(約16億円)の売買があったそうです。

 

まとめ

 

どの業界も2014年ごろから普及し始め、16年の時点では数十億円以上の調達規模になっています。クラウド・ソーシングやEC系のシェアリング・サービスは日本でもすでにありますが、配送や人的な移動が伴うものは日本では少ないです。

今後日本でもシェアリング・エコノミー関連のスタートアップが立ち上がるとするなら、中国の事例は必ず参考になるでしょう。

その際の入り口としてこの記事がまたいつの日か読まれたら嬉しいです。

 

 

参考:2015年“共享经济”模式盘点与解读

国内10大最火共享经济领域

 

 

中国の95年、00年生まれ以降の世代で500万ダウンロードされたSNSアプリのWECUTが数億円を調達。

にーはお!本日も中国のインターネット、IT、アプリ、Webサービス、スタートアップのトレンドを1分でお届けします。

 

今日紹介するのは、WECUT

画像加工やショートムービーなど最近の流行りの要素を全て詰め込んだようなSNSアプリ。

シリーズAで数千万人民元(数億円)を獲得し、登録ユーザーはすでに500万いるとのこと。

ユーザーの90%以上が95年、00年生まれ以降の世代だそうです。

 

【首发】社交应用Wecut已获美图领投千万级A轮融资,新添短视频内容创作_36氪

 

 

出ている写真を見ても、若いこのだなーという感じです。インスタが若い子使っているとは言ってもまた違った感覚。

WECUTにおばさんやおじさんは現れないでしょう。

マネタイズをどうするのか注目ですが、写真加工アプリの美图(Meitu)とかに買収されるのが一番ありえそうなストーリーな気もします。

 

参考:【首发】社交应用Wecut已获美图领投千万级A轮融资,新添短视频内容创作

 

中国VR業界をリサーチする勉強会を開きます。

にーあお!最近、中国のVRってどうなのと聞かれることが多いのですが、なかなかキャッチアップできておりませんでしたので、一発奮起して調べることにしました。

 

VR

 

中国のVR界隈を2〜3時間使って、何人かで分業して調べたいと思います。

調べたいけど一人でする時間ないとか、リサーチ一緒にしてみたい方いれば一緒にしましょう!

資格:英語or中国語のどちらかが読める(英語でも中国の情報はそこそこあるでしょという希望的観測)そして、ITが好き。

場所:渋谷のコワーキングスペース

日時:4/9(土)14:30~16:30

参加方法:家田にFBメッセージ下さい。

流れ:「VR産業について理解、調べるところを決める、調べる、まとめる」を考えています。どこから調べるのかっていう企画からするので作業だけにならずみんなでおしゃべりしながら、楽しめると思います。

※主催者VRについては全然詳しくないので、質問したら答えてくれるとかそういうのではないです。

それでは、お会いできるのを楽しみにしております!もしこんな業界を調べたいなどあればお伝えください。もしかしたら一緒にリサーチしたりできるかもしれません。

中国のジャーナリズムを前進させるWebサービスはあるか(リサーチ整理編)

にーはお!中国のスタートアップ・Webサービス・アプリ・IT業界お届けします。

一党独裁体制が続く中国ですが、ジャーナリストのためのWebサービスはあるのでしょうか?もちろん微博(Weibo)などが新たなジャーリズムの形としての役割を果たしていますが、ジャーナリストが稼ぐことや調査報道への支援などを行うサービスもあるのか。

その前段階として、まずはアメリカのサービスを一通り調べ中国でそれらのサービスがどのように報道されているかを整理してみました。その報道の中で中国で展開しているサービスが言及されるはずだからです。

特に考察があるわけでもないのですが、また同じテーマで調べようと思った人の役に立つことを願い、一旦調べた軌跡を公開しておきます。とりあえず解説などはなしでリンクだけ。中国サイトが記載していなければ、見つからなかったことを意味します。

サービス+日本語説明(引用)+引用元のリンク+中国語での関連リンクで記載しています。

「メディアの未来」という一番気になることですが、あまり調べられていない部分。興味ある人はぜひご連絡を。ディスカッションしたいです。

 

 

1、Contributoria

 

クラウドファンディングとクラウドソーシングを組み合わせている点。取材や執筆活動のために必要な費用を多数から募ることができるのみならず、公開前の記事に対して他のメンバーが批評したり、フィードバックを与えられる仕組みを導入することで、記事の品質を担保し、執筆プロセスの透明化をはかろうとしています。

引用:ジャーナリストによる、ジャーナリストのためのプラットフォーム「Contributoria」 | つながる!ソーシャル時代 ヒト・カネ・コト | 現代ビジネス [講談社]

 

中国記事:Contributoria:新闻专家网站与众筹相结合的创新试验 | 商业不靠谱

Contributoria建立协作式写作社区 – 记者加油站 – 记者网

 

2、Uncoverage

 

ユーザーは自分が敬愛するジャーナリスト、関心をもっている分野、特定の分野のジャーナリストに投資をして、彼らの活動をサポートすることができる。サポート金額は月額で1ドル、あるいは20ドルといったように選択ができ、いつでも好きなときに投資をやめたり始めたりすることが可能。多くのクラウドファンディングサイトと同じように、業務の経過が定期的にユーザーに知らされ、達成された実績はサイトで公開される。

引用:“長期的な報道活動”に取り組む、志あるジャーナリストを応援できるプラットフォーム | Techable(テッカブル)

 

中国記事:哥大女告诉你:哥大是如何培养记者的-看点-虎嗅网

众筹网站Uncoverage将支持调查性新闻报道 – 媒体运营 – 记者网

 

3、DNP

 

DNPはオランダのニュースサイトで、特徴はフリーランス・ジャーナリストのプラットフォームであることだ。そして注目すべきは、登録ジャーナリスト別にペイウォール(課金の壁)を設けたことである。つまり利用者は、お好みのジャーナリストのために、購読料を払うことになる。

引用:メディア・パブ: お気に入りのジャーナリストに購読料を払うニュースサイト

 

4、TRAPRO(トラプロ)

 

TRAPROは、個人が社会問題などの課題をissueとして提起して他者と共有するイシュープラットフォーム。「問題意識の百科事典」として皆で作り上げていき、誰もがすぐにissueに触れられて、次の行動へとつなげていく場所を目指すとのことです。情報発信のスタイルは「記事」として書く、「イベント」を告知する、ボランティアなどを募集する「リクルーティング」の3つ。

引用:issueを発信・共有して行動を促すプラットフォーム「TRAPRO(トラプロ)」

 

5、Scenes From the Field

 

世界中で取材を行うCNNのジャーナリストたち。Scenes From the Fieldは、彼らのinstagramによる写真を集めたサイトです。

引用:Scenes From the Field:ジャーナリストのinstagramを通して世界を眺めるプラットフォーム | News of News

 

6、Shorthand

 

テキストや写真、動画などさまざまなコンテンツを美しく表現できるというものです。2013年11月にベータ版をリリースして、メディアに声をかけていったところ、活用されて広がっていったようです。フリーの書き手やメディア起業のジャーナリストに向けて開発されており、すでにBBCやガーディアンなど大手メディアも記事を公開しています。

引用:没頭コンテンツがさらに来る? BBCやガーディアンも活用するプラットフォーム「Shorthand」 – メディアの輪郭

 

7、NEWSMODO

 

このマーケットプレイス上で、フリーランスのジャーナリストやフォトグラファーらは、取材・編集したテキスト記事・画像・動画をメディア企業に売却できる一方、メディア企業は、これらコンテンツをオンラインで購入できるほか、自身のメディアで採り上げたいテーマを投稿して取材メンバーを募集したり、「NEWSMODO」に登録されているフリーランサーの中から希望条件に合う人材を探して、アプローチすることができます。

引用:フリージャーナリストとメディアをつなぐ、ニュースコンテンツ専門マーケットプレイス「NEWSMODO」 | greenz.jp グリーンズ

 

8、Medium

 

Mediumは、人々がアイデアや140文字より長い物語を、ただ友人のためだけにではなく、インターネット上で共有するための新しい場所だ。あなたの一日をより良くするような小さな話や、世界を変えるマニフェストのために設計されている。プロのジャーナリストからアマチュアの料理人に至るまで、あらゆる人に使われている。シンプルで美しく、コラボレーションが可能で、あなたが言わなければならない考えのために適切な聴衆を見つけられるように助けることができる

引用:良質ブログのための新プラットフォーム「Medium」が一般公開 -INTERNET Watch

 

中国記事:medium | 36氪

medium_百度百科

 

9、DEMOTIX

 

フリーランスのプロのジャーナリストからアマチュアの記者まで誰にでも向くオープンなニュースワイヤーである。あなたは、文章や画像や動画をアップロードすることができ、コンテンツは世界中の200以上ものメディア団体に共有される

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

10、ALL VOICES

 

出来事や人物に関係するニュース、動画、画像、意見を共有するグローバルなコミュニティである

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

中国記事:公众新闻网AllVoices将向30国扩张:包括中国_科技_腾讯网

allvoices公司面向全球推出公民媒体卓越计划-IT频道-和讯网

 

11、BLOTTR

 

ユーザーがニュース記事を共同で作ることができるという点で、他の市民ジャーナリストウェブサイトとは少し異なっている。ウィキペディアを思い浮かべるといい―複数のユーザーが同じ記事にアクセスすることができ、各々が追加したり調整したりするのだ。そして6月には、Blotterは、NewsPointと呼ばれるそのテクノロジーを外部パブリッシャーに開放し、どんなブログやウェブサイト上でもユーザー生成コンテンツを可能にした

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

中国記事:众包新闻服务Blottr再融资61.2万美元_网易科技

 

12、CNN IREPORT

 

市民ジャーナリストがアクセスできる主流のプラットフォームだろう。それは、異なる視点からニュースをレポートすることを可能にし、ユーザーが記事を共有したり議論したりするコミュニティである

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

中国記事:网友在CNN iReport上发布“行星撞地球”虚假报道_Media 全球媒体_cnBeta.COM

CNN发布新版iReport 吸收社交网络之所长_新闻中心_新浪网

 

13、NOW PUBLIC

 

あなたが国際的なニュースを作ったり、伝えたり、共有したりできるマルチメディア・オンラインニュースマガジン

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

中国記事:NowPublic模式 – 只说 – 感谢互联网,感谢donews

融资1060万美金,谁是中国的Nowpublic?-阿里云资讯网

 

14、GROUND REPORT

 

世界中の市民ジャーナリストがグローバルな出来事をレポートするためのプラットフォームであり、ユーザーはニュースイベントの記事や写真や動画を送信することができ、それらは公開の前にエディタによって厳しく吟味される。

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

15、WIKINEWS

 

ウィキペディアの分派で、オンライン百科事典と同様にWikinewsはフリーコンテンツ、共同作業のプラットフォームである

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

 

16、DIGITAL JOURNAL

 

ソーシャルニュースサイトだ。プロのジャーナリスト、市民ジャーナリスト、ブロガー、情熱的なライター、そして一般人で構成されている

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

17、NEWSVINE

 

共同で作るニュースサイトで、msnbc.comが所有している。ユーザーからのコンテンツと同時に、The Associated Pressのような主流メディアからの同期コンテンツも出している。ユーザーは記事を書いたり、外部コンテンツにリンクしたり、プロや市民ジャーナリストが投稿したニュース項目について議論したりできる

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

中国記事:Newsvine_互动百科

 

18、NEWS PARTICIPATION

 

ニュース記事とコメントを投稿するオープンなフォーラムを求めている素人とプロの特派員による仕事を掲載している

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

19、SPOT.US

 

市民が無視されていると感じる問題に関する報道をジャーナリストに委託することを可能にする非営利のプロジェクト

引用:市民ジャーナリストが知っておくべき11のウェブサイト | SEO Japan

 

中国記事:中国众筹新闻的萌芽之路-中国社会科学网

众筹新闻,有多少生命力?_商业_钛媒体

众筹新闻:社会化网络时代调查报道的新探索–传媒–人民网

集资式新闻采写 | @二十一世纪商业评论 | 21商评网

学习新媒体寻求新模式_美国网络新闻商业模式创新的三个新动向 – 期刊论文 – 道客巴巴

サイト始めて1年経ちしました。経緯、方針、現状、今後について。

にーはお!

このサイトを始めて約1年が経ちました。今後ともおつきあいよろしくお願いいたします。

せっかくの機会なのでこのサイトの経緯、方針、現状、今後について書いてみました。

 

経緯

 

もともと上海の日本酒コンサルティングの会社でインターンをしていました。そこの新規事業として日本酒をECでも売ろうとなり、中国ECサイトの調査、中国VCの調査をしたのが中国スタートアップと触れ合ったきっかけです。(もともと政治や外交が好きでしたし、商社で働きたいなーと思うような人でした。)

調査の中で感じたのが、中国のアプリやWebサービスの情報はECコンサルなどはあるが、業界理解に役立つものは日本語では少ないということです。中国で活躍しているVCとか全然分かりません。

もちろん日本のスタートアップのメディアが中国の記事を出していますが、翻訳記事が多いため前後の文脈がない。また翻訳記事なのでその人に連絡を取って話を聞くこともできず、といった感じです。

しかし中国のインターネット、特にモバイルは日本より発展しており、動く金額も日本の10倍以上。それを伝えたいと思い、インターン終了後このサイトを立ち上げました。

 

方針

 

意見などは入れず、中国メディアのニュースをソースに、業界のプレーヤーの整理などを淡々と書く方針にしました。

主観的な意見を発したくなかったのです。

自分の経験があたかも絶対かのように、「中国」を論じること、人に嫌気がさしていた時期で、別にPVが取れるようなネタでもないと思ったので、無理に煽るようなことはやめました。

 

現状

 

中国のスタートアップに特化した情報をシェアするFBグループを運営し、今は800名に(申請のたびにプロフィールをチェックして怪しい人は許可していません。)。

「中国 スタートアップ」の検索結果では、TechCrunchやTheBridgeなど名だたるメディアを抑えて、最上位になりました。

何より想像しなかった人とのつながりや出会いがありました。

 

紹介していただいた方、記事をリツイート・シェアしていただいた方、仕事の依頼をくださった方、適切なアドバイスをくれた方、にこの場を借りて改めて感謝します。

 

今後の方針〜短期〜

 

筆者が東京に移住することもあり、

  • オフラインでのイベントや交流会
    • 日本のA企業が中国に進出したら?
    • 日本には無いけど中国で盛り上がっているビジネスモデルのB社の決算書を読んでみよう
    • 中国の出会い系アプリを使ってみよう
    • 中国アプリのマーケティング成功事例をみんなでシェア

などを定期的に開催したいなと考えています。(一緒に企画してくれる人募集)

記事としては、意見を入れることで問題提起できるようになりたいです。

 

今後の方針〜長期〜

 

個人的な話になるのですが、挑戦したいポジションは「中国ITジャーナリスト」。15年後くらい目標に。

今外国人が買える中国の株って少ないんですよね。でもこれからその門戸が開かれていく。

中国国内でも新興企業が上場できるように新興マーケットが整備されたりと準備が整っています。そしてその主役はIT。

またキャリアとして、日本人が中国企業で働くなんてことも今以上に出てくるかと思います。中国企業による日本会社買収が加速するのはいうまでもありません。

そういった株式を購入する、転職する際の「意思決定」に関する所で役立つ情報をこのサイトでは提供していくことを目指したいなーってぼんやり思っています。

 

ジャーナリストって総合格闘技的なところがあると思うので、「書く」スキルだけなく、アプリ開発、マーケティング、起業、投資、コンサル、中国IT企業でのプロダクト開発などいろんな経験をこの15年で積んで、良いもの伝えられるようになりたいです。

 

お願い

 

  • 华为(Huawei)など中国企業の方、広告のご依頼待っていますw
  • 『中国スタートアップ 三国志』という本を3年おきに出したい。編集者の方、お声掛けくださいw

 

それでは、引き続きお付き合いよろしくお願いいたします。请多关注!

未来提案型の日本スタートアップと、マーケット先行型の中国スタートアップ

にーはお!

ぼくらの仮説が世界をつくるを読んで、日本と中国のスタートアップで違うなと感じたことがあります。

 

『ぼくらの仮説が世界をつくる』佐渡島庸平|ダイヤモンド社

 

未来提案型ー日本スタートアップ

 

メディア業界だと、noteやコルクなどはその最たる例かなと。作家がインターネット時代でも生きていくためのプラットフォーム、作家が出版社の外でも稼いでいく事例作りを目指している。

食に目を向けると、日本酒の定期購入サービスやWebメディアの運営を行うKURAND。日本酒は97年以来下降をたどりマーケットとしてはそこまで魅力的とは言えないですが、日本酒業界の新たなロールモデルとして注目されています。

マーケットは確かに今確実に存在するわけではないけど、それを目指す「ストーリー」が全体として注目されている。佐渡島さんもこんなことを言っています。

 

これらコルクの「大胆な仮説」は、これから現実のものにする。そのために日々行動しているのです。

 

自分たちで仮説=未来を提示してそれを実現する。日本で最近注目を集めるスタートアップってそういうタイプが多いのでないでしょうか。

 

マーケット先行型ー中国スタートアップ

 

一方、中国のスタートアップ関連の媒体をみていて思うのが、先ほど挙げた日本のようなスタートアップって少ないのではないかということ。インタビューでも、「消費者が購入するときに生産者との情報ギャップがあり、それを克服したい」という、マーケットがうまく成立していないというのが多いです。

マーケットが確実に存在しそれを狙いに行く。やることは大体決まっていて、それに対して適切な施策を打っていく。

未来はこんな風になっていくからそれを実現するみたいな話って日本ほどあまり見かけない気がします。もちろん中国側も仮説を持っていると思うのですが、日本の方が旧来のビジネスモデルや商習慣をごろっと変えようとする仮説をインタビューなどで主張している事例が多いのではないかと。

中国の場合、マーケットとして成立すると見込まれれば、数十社が乱立します。大きなマーケットを見つけてそれを食べていく。

もちろん中国にも未来提案型のスタートアップはあると思うので、それを2016年は見つけていきたいです。

 

 

どちらが良い、悪いではなく日本と中国の起業の動機にこういう傾向があるのではないかと思い、問題提起としてあげてみました。

どちらのタイプかで、組織の人間もまったく違う構成になるのではないでしょうか。みなさんは、未来提案型もしくはマーケット先行型のスタートアップでしょうか?

NewsPicksでのコメントお待ちしております。

台湾のスタートアップ・エコシステム。政府、VC、支援組織、イベント、メディアをまとめてみた

にーはお!台湾いいですね!と昨日の勢いで、台湾のスタートアップのメインプレヤーを整理してみました。箇条書きでプレーヤーを羅列するものが無かったので、まとめておきます。

台湾を調べられる方は参考にしてみてください。

作成にあたってTheBridgeの台湾レポート記事にかなりお世話になりました。ありがとうございます。

 

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台湾スタートアップ 概観

 

中国のスタートアップ投資をログしているIT桔子によると、1995年から2016年3月12日時点で台湾で190の企業の登録がありました。投資を受けたのは合計87件。

また日本の省に相当する国家発展委員会がCrunchBaseで調べたところ、

  • 2014年:VCより投資を受けたスタートアップは14社、投資額53億2000万台湾元(約181億日本円)
  • 2015年:VCより投資を受けたスタートアップは29社、総投資額は150億3000万台湾元(約513億日本円)

であるとしています。

しかしIT桔子とCrunchBaseで10件近く社数に差があったり、台湾での1件あたりの平均投資額が10億円を超えており、日本が1億円前後であることを比べると違和感があるのですが、調達社数が少なく幅が出ているのかなと思います。

ただこちらの資料では、台湾のVCから投資を受けている社数は600件を超えており(感覚的におそらくこちらが正しい)、IT桔子やCrunchBaseとは数十倍の開きがあります。

IT桔子やCrunchBaseはアプリやインターネット関連サービスだけを取り扱っている可能性があり、台湾で多そうなハイテク産業系は記録されていないのでしょうか。そうなると、台湾の国家発展委員会がなぜ海外のCrunchBaseを頼りにしているんだと突っ込みたくなるのですが、一旦そこは置いておきます。

投資額は500億円、投資社数は500社前後という理解でおそらく大丈夫でしょう。

 

台湾政府の動き

 

台湾政府が近年スタートアップへの支援強化に取り組んでいます。羅列しておきます。

 

  • 2014年末に行政院(内閣)が「創新創業政策会報(イノベーション・スタートアップ・タスクフォース)」を立ち上げ
  • 政府が「創業抜萃(HeadStart Taiwan)投資計画」を推進
    • 米国の500 Startupsなど国内外のベンチャーキャピタル5社と協力、136億台湾元(約464億日本円)の資金を調達
    • 台湾シリコンバレー科技基金とシリコンバレーのVivoバイオテクノロジーベンチャーキャピタルが協力して33億台湾元(約112億日本円)を調達
    • 政府の「創業天使計画」による補助も合計6億5000万台湾元(約22億2000万日本円)に達する
  • 外国籍の人材導入に関する規制を徐々に緩和、「起業家(アントレプレナー)ビザ」をスタート
  • 国家としてのブランドイメージを持つスタートアップのクラスター「台湾新創競技場(Taiwan Startup Stadium, TSS)」を設立
  • 米国のシリコンバレーに「台湾創新創業中心(TIEC 台湾イノベーション・アントレプレナーシップ・センター)」を設置

引用:スタートアップが急成長、昨年の投資額150億台湾元に

 

台湾の主要VC

 

appWorks Ventures

 

台湾の著名投資家JamieLin(林之晨=リン・ジーチェン)氏が創設したインキュベータ。半年に一度のインキュベーション・プログラムを実施し、台湾のスタートアップ・シーンを牽引してきました。

台湾におけるスタートアップ投資のほとんどがappWorksが実行しており、台湾スタートアップのパパ的存在かと。

 

TMI(台湾創意工場)

 

元Google中国のCEOである李開復(LiKaiFu)氏らが台湾で立ち上げたインキュベーション。専門家と起業家とサポーターを繋ぐ、クラウドファンディング・サイトHWTrekも運営しています。

2013年ごろから積極的に投資を行い、台湾No.2のVCと言えるでしょう。

 

日本からはCAVやIVPが数件の投資、他の外資ではクアルコムやインテルなどの名前をたまに見かけます。

 

スタートアップ支援

 

Taiwan Startup Stadium(台湾新創競技場)

 

台湾政府主導による台湾のスタートアップ育成組織。2015年末に総統の馬英九が訪れています。

 

DAKUO(Digital Art Koushiung United Office)

 

高雄市長を務める Kiku Chen(陳菊)氏が高雄の産業育成にスタートアップの存在が欠かせないと考えて作ったインキュベーション・スペース。

 

Garage+

 

台湾有数の大企業20社が資金を提供するNPO「時代基金会(Epoch Foundation)」が開設した施設。シード資金の提供だけでなく、メンタリング、人材支援、コワーキング・スペースを無償提供していて、パートナーにはデロイトやMicrosoft、Amazonなど名だたる企業が名前を連ねています。

 

台湾スタートアップ・イベント

 

IDEAS Show

 

日本の経済産業省に相当する台湾の機関が2008年より主催する台湾最大のスタートアップ・イベント。

 

Meet Startup(創業小聚)

 

台湾メディアである數位時代(BusinessNext)が毎月主催している小規模なイベント。

 

ASIABEAT

 

台湾政府のIT統括部である資訊工業策進会(略称 III(トリプルアイ)= Institute for Information and Industry)が主催。B Dash Venturesも共催として関わっています。

 

台湾スタートアップ・メディア

 

TechOrange(科技報橘)

 

世界のテック情報を繁体語で伝えるのがメインで、台湾事情はそこまで多くはありません。TheBridgeのメディア・パートナー。

 

Inside 網路趨勢行銷

 

こちらも台湾事情はそこまで多くはありません。

 

Meet Startup(創業小聚)

 

台湾スタートアップのためのミートアップを開催し、台湾事情のニュースも発信しています。オフラインでのイベントにかなり力を入れているようです。海外向けの大規模なカンファランスという訳ではなさそうですが、現地のスタートアップと触れ合う機会が欲しい方はここのイベントに行くといいかもしれないですね。

 

數位時代(BusinessNext)

 

スタートアップ特化メディアというよりは、BusinessInsiderっぽい感じです。1999年創刊で、若者のオンラインビジネス雑誌という位置付けでしょうか。上で挙げたMeet Startup(創業小聚)と同じグループ会社巨思媒體集團(Business Next Media Group)が運営しているそうです。ここのメディア・グループは他にもデザインやマネージャー職の媒体も持っていて注目です。

 

まとめてみたものの、まだまだ完成には程遠いので、情報いただけたら幸いです。

台湾の起業家カフェ、ハイテク産業地区、イベント系スタートアップ、投資データベース、テック系ブロガーなどの情報を集めてまた更新します。

 

 

以下の記事から主要プレーヤーを抽出し調べました。2013〜15年の台湾スタートアップの状況がまとまっていて一読してみるのをお勧めします。

 

台湾最大のスタートアップ・イベント「IDEAS Show」、APECの認可獲得

台湾の資金調達・スタートアップエコシステムの現状

台湾のスタートアップ・シーンは今——台北と高雄の最新スタートアップ・ハブ&インキュベータを訪ねて

#IDEASShow 2015: グローバルなスタートアップが見る台湾市場の強みと課題

台湾のスタートアップ・シーンは今——台北と高雄の最新スタートアップ・ハブ&インキュベータを訪ねて

500 StartupsのパートナーRui Ma氏が分析する、海外のスタートアップが台湾に開発チームを置きたがる理由

アジアのアクセラレーターAppworks(台湾)とSparklabs(韓国)

日台中韓のスタートアップ・投資家が集う「ASIABEAT 2014」が台北で開幕

 

特に台湾のVCについては以下のレポートなどを参考にしました。

台湾における中小・ベンチャー企業向け リスクマネー供給の実態に関する調査

平成 22 年度アジア各国のベンチャー企業投資事例調査 ~アジアからの持続的なイノベーション イノベーション イノベーション創出とベンチャーファイナンス ベンチャーファイナンス ベンチャーファイナンス~

台湾のベンチャー・キャピタル

台湾におけるベンチャー支援エコシステム-創業促進策とインキュベーションセンターの活動を中心に-

台湾のインターネットと4G普及率・ながらスマホ・スマホデバイス割合について

にーはお!台湾は美女が多く、物価も安く旅には最適と聞き、台湾を調べ始めたこの頃です。

 

冗談はさておき、台湾のインターネット事情を整理してみましょう。世界経済のネタ帳を参考に、まずは人口やマクロ経済の状況から。

 

台湾の基礎情報

 

  • 人口:2343 万人
    • 53位(187ヶ国)
  • 人口密度:651.31(人/km2)
    • 7位(187ヶ国)
  • 名目GDP:529.60(10億USドル
    • 26位 (188ヶ国)
  • 一人当たりのGDP:22,599.77(USドル)
    • 37位(187ヶ国)
  • ビックマック価格:246(円)
    • 49位(55ヶ国)

 

一人当たりのGDPを見ると、もう豊かな国であることは想像がつきますが、物価はやすそうですね。だいたい日本の3分の1ぐらいと聞きます。次にインターネットのインフラがどのような状況かをみてみましょう。

 

台湾のインターネット・インフラ

 

  • ICT活用度:5.5(指数)
    • 18位(143ヶ国)
  • 携帯電話契約数:3035(万台)
    • 42位(195ヶ国)
  • インターネット普及率:83.99(%)
    • 26位(193ヶ国)

 

政策としてもインターネットへの取り組みは進んでいて、普及率も日本とほぼ同じです。総務省によると、日本は平成26年で82%です。国民が一台以上携帯電話を持っているのも日本と同じ状況です。

 

台湾の通信環境

 

資策會FINDによると、2015年末には台湾の4Gユーザーは1000万人を突破するとみられています。4G開始から19ヶ月での到達で、3Gが1000万人ユーザーを突破するには38ヶ月の時間を要したので、半分の期間で到達したことになります。

ちょっと古いグラフですが、現在4G(緑色)に移行している段階と言えます。

 

台湾4G

引用:多螢情境下的消費行為與服務創新(以下の画像も特に言及がなければ同じ出所。)

 

また上記の調査(以後特に言及がなければ出所は同じ。)によると、12歳以上の台湾人でスマホやタブレットを使用するユーザーは1,604万に達し、台湾の人口の約7割がスマホやタブレットを使用しているそうです。

メディア環境研究所によると、日本でのスマホ普及率が約70%なので、日本の電車で見かける風景とそう変わらないのでしょう。(現地には住んだことがないので、違うようであればコメントください。)

 

スマホが変える台湾人のメディア接触

 

台湾メディア接触

 

12歳以上の人で、TVを見ながらスマホを使う人は36.4%、PCを使いながらスマホを使う人は31.3%いることが上記のグラフから分かります。「ながらスマホ」は台湾でも起こっている現象ですね。

 

次はTVを見ながらスマホをいじる時に何をしてるかの調査です。

 

台湾メディア接触2

 

1200の有効回答があり、100人中何人がTVを見ながら別の行為をしていたかの調査です。

 

  • 80%:スマホまたはタブレットを使って友達とチャットをする
  • 40%:TVもしくは広告と関係のある情報を検索している
  • 10〜20%:TVもしくは広告と関連あるものを友達にシェア、アプリを使用orダウンロード、SNSに投稿、ゲームをする

 

リビングで「ながらスマホ」をしている姿が想像できます。「TV見るかチャットするかどっちかにしなさい」ってお母さんが反抗期の高校生の子供を怒る姿が想像できるのは僕だけでしょうか?

 

台湾スマホ事情

 

Vpon_2014-Q2_tw_pdf

 

広告会社Vponによると、Android:iOSは8:2。

 

台湾スマホ

引用:消費者手機使用困擾:4成民眾覺得手機容量不足

 

複数ブランドのスマホを使う人がよく出会う問題に関するアンケートです。

台湾スマホ市場でシェアが高いサムスンやhTCは動作が遅いと感じる人が100人中35人前後いる一方で、iPhoneの場合は16人と少なく、所得が上昇していくに従って自然とiPhoneへと移っていきそうです。

 

まとめ

 

「スマホをみんなが持ち、4G時代になり、動画(特にライブ動画)が2015年は盛り上がったよ!」という趣旨で、台湾の動画事情について説明している記事を読み、まずは台湾のインターネット・インフラについて調べました。

状況としては、日本とかなり似ていることが分かりました。ただ使っているアプリのジャンルには違いがあるかと思うので、次回はそこを見てみます。

台湾人の女子大学生にも話を聞けたので、FBやLINE以外のアプリ事情を伝えたらと思います。

 

中国人のインターネット取引を牛耳っているらしい阿里巴巴(アリババ)のサービス毎のシェアを見たら本当に牛耳っていた。

にーはお!中国スタートップ、インターネット業界を牛耳るBATについて解説していきます。前回のを読んでいない方は、先に目を通しておくことをお勧めします。

→「中国スタートアップ 三国志(1)〜エコシステムを構築するBAT〜

→「中国スタートアップ 三国志(2)〜検索を軸に成長するも、O2Oに乗り遅れた百度(バイドゥ)〜

 

今回は阿里巴巴(アリババ)です。創業者のジャック・マーが日本で言うところの孫正義みたいな人物で、中国で最も尊敬されている起業家の一人です。最初にまとめを。

要点

 

  • インターネット上の取引は、B2B、C2C、B2C、決済で圧倒的に強い。
  • その基盤を生かして、コンテンツ領域への投資が盛ん。
  • SNSやメッセージ系は強くなく、他社へ出資している。

 

具体的な数字を基に、阿里巴巴(アリババ)の事業を見ていきます。

淘宝(Taobao)

 

淘宝(Taobao)は2003年にローンチした、C2Cの購買プラットフォームです。

当時eBayの資本が入った易趣(Yiqu)が広っていましたが、淘宝(Taobao)は後発ながらも易趣(Yiqu)を圧倒し、2006年には中国より実質的に撤退させました。易趣(Yiqu)は手数料などの利用料金を求める一方、淘宝(Taobao)は無料でプラットフォームを開放し、中国人のニーズに適した機能を取り込みました。

その顕著な例が2004年に導入されたエスクロー型の決済システム支付宝(Alipay)です。 エスクローとは買い手と売り手の間に第三者の仲介者が入り取引をすることを言います。

C2Cの取引には悪徳業者が紛れ込むことが問題とされていましたが、買い手が仲介者に入金した後、売り手は買い手に商品を発送、買い手は商品受領後に問題が無ければ売り手に入金するよう仲介者に依頼することを可能にし、タオバオの信頼度を高めました。(しかも無料で提供。)

他にも買い手と売り手がチャットでコミュニケーションを取ることができるようにするなどの施策を実行しました。

淘宝(Taobao)は現在中国のC2C取引における96.5%ものシェアを誇るまでに成長しています[1]

 

図1 中国C2Cサイトのシェア(2013年12月)

 

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阿里巴巴(アリババ)

 

アリババ・グループの中でジャック・マーが最初に育てた主力事業です。

当時、B2Bのeマーケットプレイスでは、成功報酬型の収益モデルが一般的でしたが、阿里巴巴(アリババ)は無料で登録企業を募り、「一部有料会員」というフリーミアム方式を採用しました。2015年Q1でのB2Bオンラインビジネスのシェアは2位の慧聪网(Huicong)5.1%を大きく引き離し、46.6%のシェアとなっています[2]

 

図2 B2Bサイトのシェア(2015年Q1)

 

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天猫(Tmall)

 

天猫(Tmall)は高品質、高付加価値な商品を求める中国の消費者を対象に2008年に設立された、B2Cのプラットフォームです。

上述した淘宝(Taobao)は2006年に易趣(Yiqu)を中国市場より実質的に退場させ、中国C2C市場をほぼ独占しています。しかし決済ツール、取引手数料、出店料の全てを無料で提供しており、収益化に苦しんでいました。

そこで市場を急速に伸ばしていたB2C市場に注目し、通常のサイトと同じく出店料や決済手数料を採るB2Cモデルのプラットフォームをスタートさせました。シェアは2015年Q1時点で、58.6%、京东(JD)の22.8%、唯品会(Weipinghui)の3.8%[3]を引き離しています。

 

図3 B2Cサイトのシェア(2015年Q1)

 

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支付宝(Alipay)

 

現在モバイルでは77.2%と阿里巴巴(アリババ)の強豪である腾讯(テンセント)系列の财付通(Caihutong)の13%に圧倒的大差をつけて[4]、中国インターネット・エコシステムの中核を担う決済を完全に掌握しています。

補足として書いておきますが、日本と違い、中国におけるネットでの決済はクレジットカードではなく、エクスロー決済が主流です。リアルでも支付宝(Alipay)での支払いが進んでいます。現金を持ち歩かなくても中国では生活できます。

 

図4 モバイルにおける第三者決済サービスのシェア(2015年Q1)

 

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以上が阿里巴巴(アリババ)の主力事業ですが、中国人のインターネットにおける取引と決済をほぼ完全に握っているといって良いでしょう。

阿里巴巴(アリババ)の基本戦略は、自社の決済をさらに使ってもらうために、様々なエンターテイメントを自社で用意することと、サービス内容をレストラン口コミサイトなどの決済の周辺にまで拡大することの2つということになります。

 

図5 アリババの領域別投資件数と投資金額(2014年度)[5]

 

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IT桔子がまとめた2014年度の阿里巴巴(アリババ)の出資・買収企業の一覧では、投資総額は170億ドルとなっています。その中で阿里巴巴(アリババ)が2014年度に最も投資した領域は、件数から順にエンターテイメントへ10件(30億ドル)、ECへ6件(3億ドル)、モバイルへ3件(54億ドル)、ライフスタイルへ3件(30億ドル)、SNSへ3件(3.5億ドル)です。

投資金額ではモバイルが54億ドルと最大あであるものの、エンターテイメントへの10件の出資・買収は目を見張ります。

日本円にして約4,800億円で、GREEとDeNAの時価総額を足したものを上回る規模です[6]

テレビ番組や映画製作を行う北京拠点のスタジオ华谊兄弟传媒集团、広州拠点のサッカーチーム广州恒大足球俱乐部に1億9,200万米ドルを出資[7]、中国最大の動画共有サイトで米国のユーチューブとネットフリックスを組み合わせたようなサービスを提供する优酷土豆(Youkutudou)の株式を2015年11月に完全買収にすることで合意にしています[8]

 

図6 アリババが2015年度戦略的買収した企業のハイライト[9]

 

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図6はアリババ・グループの2015年3月期の決算報告書のM&Aに関する部分抜粋したものです。エンターテイメント事業を「エコシステム・コンテンツ・ディストリビューター」の3分野に分けてその意図が株主に分かるように記述していることからも、阿里巴巴(アリババ)がエンターテイメント事業への戦略的買収を重点に置いていることがわかります。

エコシステムにあたる阿里影业(AlibabaPictures)は阿里巴巴(アリババ)が2015年3月に文化中国伝播の株式60%を8億500万ドルで取得し名称を変更したものです[10]。阿里影业(AlibabaPictures)は2015年6月に121億香港ドルを調達すると発表するなど多額の資金をエンターテイメント事業の補強のために投資しています。

これらの投資は阿里巴巴(アリババ)が自社サービスを魅力的に見せるため、言わば強みを補強するための投資であると言えるでしょう。魅力的なコンテンツを配信し、天猫(Tモール)と連携させて関連商品を買ってもらう、映画などのチケットを支付宝(Alipay)を使って予約決済してもらうのが狙いです。

それでは、上記以外での阿里巴巴(アリババ)の投資戦略はどのようになっているのでしょうか。阿里巴巴(アリババ)が弱みを補強するために投資している事例を見てみます。

 

図7 インスタント・メッセンジャーのPC上でのマーケット・カバレッジ[11]

 

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図8 インスタント・メッセンジャーのモバイル上でのマーケット・カバレッジ[12]

 

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図7と8を見れば、腾讯(テンセント)が所有する微信(Weixin)とQQが中国国内のチャットアプリとして絶対的な力を持っているのが分かります。PC上では阿里巴巴(アリババ)の旺旺(Wangwang)も20%台で検討していますが、モバイルでは4%と惨敗です。

このような状況で、阿里巴巴(アリババ)は腾讯(テンセント)にどう対抗しているのでしょうか。

2015年6月時点で2.12億人のMAUを持ち[13]、短文投稿サービスにおいて約80%のシェアを占めている[14]中国版Twitter微博(Weibo)の株式18%を5億8,600万ドルで取得しています[15]

阿里巴巴(アリババ)は微博(Weibo)と戦略的出資をすることで、微信(Weixin)やQQと対抗するという明確な狙いを持っているのです。

 

図9 短文投稿サービスのシェア(2014年)

 

卒論 ブログ用

 

さらに2015年2月9に中国の新興スマホメーカー、魅族(Meizu)に5億9,000万ドルを出資すると発表しています。微博(Weibo)への出資はスマホ上での入り口を抑える動きでありましたが、魅族(Meizu)への出資はその一歩手前の入り口を確保するとともに、独自開発の基本ソフトを普及させることで、ネットサービスのプラットフォームを握りたい阿里巴巴(アリババ)の狙いがあります[16]

 

まとめ

 

以上、阿里巴巴(アリババ)が自社のエコシステムの強みを強化する動きと弱みを補強する動きを見ました。

国内で狙える市場は全て進出しながら、海外への投資とサービス展開をしていくのが阿里巴巴(アリババ)の方向性だと思いますが、海外のサービス展開はあまりうまくいってないようです。

ただ国内に目を向ければ、中国でインターネットにつながっていない人はまだ約6億人いるので、その市場を取れるかが阿里巴巴(アリババ)がさらに成長できるかの命運を握ると言えるでしょう。

 

今は配信するための「コンテンツ」が喉から出るほど欲しいはずので、日本へのコンテンツホルダーの大型買収もありそうです。

改めて各サービスのシェアを見ましたが、阿里巴巴(アリババ)はネットでの取引は本当に強いなと思い知らされました。

 

 

参考

アリババを25兆円企業にした「大フリーミアム」モデルは、競合と何が違うのか?~「ビジネスモデル全史」【特別編1】

[1]崔保国主編『伝媒蓝皮書』社会科学文献出版社、2014年、226頁。

[2]2015Q1中国電子商務各細分行業発展情况

[3]2015Q1中国電子商務各細分行業発展情况

[4]艾瑞:2015Q1第三方移動支付規模達20015.6億元

[5]IT桔子2014年度盘点系列(1):BAT+3M巨頭的布局(TABLE派系)

[6]2015年9月29日現在、GREEとDeNAの時価総額はそれぞれ1270億円と3368億である。

[7]Alibaba buys 50% stake in Chinese soccer team for $192 million

[8]アリババ、中国の動画サイトYouku Tudouを買収へ

[9]March Quarter 2015 and Full Fiscal Year 2015 Results

[10]アリババ、映画産業に進出か―アリババ・ピクチャーズ設立

[11]中国移動IM雲産業専题研究報告2015

[12]中国移動IM雲産業専题研究報告2015

[13]Weibo Reports Second Quarter 2015 Results

[14]微博:市场呈集中化趋势,微博客走向成熟

[15]Alibaba Buys 18% Stake in China’s Twitter-Like Weibo

[16]Alibaba Group Announces US$590 Million Strategic Investment in Meizu

日本の出版社は中国の新興スタートアップに「今」出資すべし。

にーはお!中国×インターネットで注目している漫画について考えてみます。

 

中国でなかなか勝てない外資インターネット企業

 

2015年の1年間、中国スタートアップをメディアで見て、現地を何回か訪れて思ったのは、国外から中国へ進出するパターンではなかなか勝てないということ。実際、楽天は百度(Baidu)と提携するも撤退ミクシィもテンセントと提携を解消して撤退しています。グリーも中国からは進出から2年で撤退

これは日本企業だけではなく、E-Bay、Facebook、Google、Twitterなども同じ状況です。国外のインターネット・サービスは中国で大きく勝ててない。(もちろん細分化された市場で勝っているところもありますが。)

 

自動車、エレベーターなどでは勝っている

 

では、日本の企業が中国で勝てるところはどこなんでしょうか?インターネット以外だとたくさんあります。

例えば、自動車業界。中国汽車工業協会によると、2015年1-11月の乗用車販売のうち日系はシェアで19.4%と第3位となっています。

 

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続いてコンビニ。中国チェーン企業協会HPによると、中国コンビニ企業のランキングで、セブンが第7位、ファミマが第14位に入っています。上海に2年間住んでいましたが、ファミアは間違いなく市内一のコンビニだと思います。店内は明るく、中国本土のコンビニと比べて品揃えは圧倒的。今後も大飛躍するのではないかと。

 

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エレベーターの多くが三菱電機と日立ですよね。吉野家や丸亀うどんなど日本の食を見ない日はありません。知り合いがパティシエを務めるケーキ屋さんも上海では超人気だったり。

コンテンツを広く定義すると、中国で勝っているものは上記のようにすでに多くあります。ただ本誌として興味があるのは、やはりインターネットを使って中国で勝負していくパターン。それと相性がいいものってなんだろうっていうのをぼんやりと考えていました。

 

日本の強みを生かせて、かつインターネットで消費されることと相性が良い漫画

 

それが漫画ではないでしょうか。

初めて中国で漫画を読んだのは、2年半前に路地で売っている台湾から密輸されたワンピースの漫画でした。本屋さんに行っても漫画はほとんどなく、コミック雑誌も少なかったです。ブックオフみたいな場所がたくさんあるわけでも無ければ、漫画を購入できる場所も少なく、さらには海賊版が横行していてクリエイターにお金が回る仕組みもない。2年半前に中国へ行った時はそんな印象しかありませんでした。

しかし2015年の後半に、日本漫画の中国進出のコンサルティングのお手伝いを通じて、この考えは大きく変わりました。

中国人はスマホを使って縦スクロールで漫画を読みます。そこで読まれる漫画は海賊版ではなく、日本のコンテンツホルダーと中国のインターネット企業が正式に提携して配信しているものです。集英社が2013年に、スクウェアエニックスが2015年に中国のインターネット漫画市場に本格進出しています。

 

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画像引用:NetEaseの漫画アプリよりスクリーンショット

 

阿里巴巴(Alibaba)が動画サイト向けのドラマの制作を本格化させ、既にその第一弾としてドラゴン桜を10億円の大金を使って制作を開始しています。

ここでは詳しく述べませんが、中国の漫画プラットフォームでは、進んだモバイル決済を利用してクリエイターにお金が回る仕組みも整えていっています。

 

日本のコンテンツホルダーは、アーリー・ステージで中国スタートアップに出資し、コンテンツを配信し、腾讯(Tencent)に立ち向かえ

 

話を戻すと、日本企業がインターネットと絡めて勝てるところって、漫画なのでは?というのが今の仮説です。漫画のクオリティーは文化間の差異を超えて日本のクオリティーが現時点では圧倒的であると思います。

日本が得意なモノでありながら、消費されるのはインターネット上なので、相性もいい。

上述したようにインターネット企業と提携して、徐々に日本の漫画が進出しています。しかし腾讯(Tencent)などは中国インターネットにおいて圧倒的な強さを持ち、交渉の場面において日本側が不利になるのは目に見えています。

そこで提示したいのは、中国現地の新興スタートアップと連携して、中国の巨大インターネット企業に立ち向かおうということです。

動画やVRなど新たなスタートアップが中国ではどんどん生まれてくるでしょう。しかし彼らはスピードや開発力がある一方で、コンテンツ力はさほどありません。中国スタートアップが抱える弱みを日本のコンテンツホルダーは利用すべきです。

日本のコンテンツホルダーは中国のスタートアップに出資をして、コンテンツを配信し、他のスタートアップとの差別化を日本側主導で行います。多分そうしないと、大きくユーザー数を中国側がつけた後には、後のまつり。中国側の交渉力は強くなり、日本のコンテンツは買い叩かれるでしょう。

ではどこのスタートアップに出資をするのが良いかはまたの機会に。

日本の出版社をはじめとするコンテンツ・ホルダーの方は、中国インターネット市場をどう捉え、どう動いているのでしょうか?コメントお待ちしております。

 

追記:この執筆は、「中国、3月10日より外国企業のコンテンツ配信を禁止へ」 の前に書かれています。

 

「中国、外国企業のコンテンツ配信を禁止へ」を、実務への影響と中国政府の意図の観点で有識者のコメントをまとめてみた。(更新あり)

にーはお!「中国、3月10日より外国企業のコンテンツ配信を禁止へ」が話題になっていますね。米メディア(New York TimesForbesDigital Trendsなど)が報じているのをITProが引っ張ってきているみたいで、中国に駐在を置いている日本メディアの取材を期待しています。ITProが報じた内容ですが、

 

新たな規定では、外国企業、および外国企業と中国企業の共同事業や合弁会社は、テキスト、地図、ゲーム、アニメ、オーディオ、ビデオといった様々なコンテンツをオンライン配信することが禁じられる。電子化された書籍や、芸術・文芸作品なども対象に含まれる。 中国資本の国内企業と提携すれば、コンテンツ配信を行うことができるが、その場合は事前に政府当局の認可を得る必要があり、サーバーやストレージシステムを中国本土に置くことが求められる。

 

いろいろ意見が飛び交っていますが、一旦冷静になって、現時点で有識者がまとめているコメントをまとめてみます。今回の観点は、実務への影響と中国政府の意図の2つに分かれるでしょう。

中国語で情報を取り、脚を使って観察している、「チャイナ・ウォッチャー」のコメントを参照にします。

 

実務への影響

 

中華圏でサーバーやクラウドをメインに事業を展開されているクララオンライン代表の家本氏はこう解説。

 

 

NewsPicksの中国編集を担当され、中国(北京と香港)に約30年間滞在されているライターのふるまいよしこ氏も今回の通達は既定路線で大きな驚きはないとコメントしています。  

 

個人的には内容については大して驚きはありません。というのも、中国はこれまでずっとコンテンツは政府の検閲(中国では「審査」という)を受けること、とされてきていますから。今回はデジタル出版関連の発展でなぁなぁになっていたそれを法制化して、がしっと締め直した、そんな内容です。

基本的にGoogleが2010年に中国を「撤退」した時と同じ状況です。中国政府は「中国に進出するなら中国国内のサーバーを使え」と主張しており、中国国内のサーバーであれば、中国国内法が適用できるからです。その国内法とは、「国及び国家機関の請求により、サーバー内の情報を開示すること」。Yahooが以前、その取り決めでメール情報を開示した結果、それを証拠とされて中国人記者が有罪判決を受け、Yahooは世界中から非難を浴びました。(・・・・・・)

今回のコンテンツ配信で最初に打撃を被るのはモバイルゲーム関連だと言われています。特に中国で今人気を集めているゲームプラットホーム「steam」への影響を心配していますね。

あと、ニュースコンテンツ。海外のニュースを翻訳して流しているサイトなどが対象になると思われています。

引用:https://newspicks.com/news/1410633/でのふるまいよしこ氏のコメント

 

詳しい解説は、noteの有料記事で書かれるそうです。→https://note.mu/wanzee 

 

アニメが中国で見れなくなるのかに関しては、中国で約10年間ITを中心にライターをされている山谷氏が解説。

 

 

日本人で最も微博(ウェイボ)を使いこなしている通称「日本語お兄さん」も、中国向けインバウンドサイト等を想定して解説記事を出しています。参考にしてください。「これ解説するアル→外国企業のコンテンツ配信禁止

ただブログにも書かれていますが、ゲームやアプリ関係でどこまで影響出るのかがはっきりしないとのこと。中国でゲーム会社を展開されている方の解説が待たれます。  

 

中国政府の意図は?

 

では、なぜ中国政府は今回のような明文化に踏み切ったのでしょうか?

上の解説でもありますが、中国政府による外資コンテンツ規制の話は今になって始まったことではないことをまずはおさえてもらって、  

 

3月31日、中国政府文化部は、一部のアニメの描写に問題があるとして、動画サイト23サイトを処分リストに入れた。海外コンテンツ配信に注力する「土豆(TUDOU)」を筆頭に、「優酷(YOUKU)」「愛奇藝」「楽視」「搜狐」「酷米」「騰訊視頻」等の著名動画サイトが含まれる。このタイミングと前後して、中国向けに配信されている多数の(すべてではない)日本のアニメが見られない現象が起きている。

引用:ネット配信される日本のアニメが規制対象に ほか~2015年3月  

 

中国政府の規制は、海外の思想が流入するのを恐れているみたいな陰謀論のように簡単ではないと主張するのが、NewsPicksの中国記事の翻訳などをされている高口氏。

この記事自体は、2015年4月のものですが、情報統制だけで簡単に説明できるものではないことが分かるでしょう。

 

例えば、広電総局の通達に関しては、「ネット動画という縄張りを奪い合う省庁間の争い」という側面が強い。中国国家新聞出版広電総局は書籍、雑誌、新聞、テレビ、映画、ラジオの検閲を担当しているが、ネット動画の検閲についてはグレーゾーン。ネットを主管する中国工業情報化部としてはネット動画管轄の権力を掌握したい、テレビよりも規制を緩和してネット動画を盛り上げたいという狙いがある。 世界中でテレビからネットへの移行が進んでいるが、中国ではテレビが強力な検閲でがんじがらめになっていることもあってその傾向がさらに強かった。もはやネットを野放しにしてはおけぬ、と広電総局は昨年来巻き返しに出ている。

引用:ネット配信で復活した日本アニメ@中国、突発的政策変更というチャイナリスクで壊滅の危機  

 

まとめ

 

 

2016年2月25日10時時点での情報をまとめてみました。動きがあればまた更新します。抜け漏れあれば、教えていただけると幸いです。

〜PM専用のSNS、木材売買プラットフォーム、ブラウザでつぶやける〜「週刊中国おすすめアプリ」vol.1 

にーはお!日曜日いかがお過ごしでしょうか?

プログラミングの勉強も兼ねて、中国に特化したProductHuntを作り始めたこの頃です。

 

週刊中国おすすめアプリとWebサービスと題して、気になったアプリなどを紹介します。出典は中国一のスタートアップ・メディアの36krが運営するアプリやWebサービスを共有するNextより。今週は3つです!

 

PMCAFF-中国互联网产品经理第一社区

 

PMCAFF-中国互联网产品经理第一社区:在_App_Store_上的内容

 

PMのためのSNS。トピックを立てたり質問することができます。月額1000円とかで課金できそう。

 

木集市(Mujishi)

 

木集市_—_专业的木材交易平台

 

木材売買のプラットフォーム。スモールBがたくさんいそうな領域で、有料会員や広告での収益化とスケール化が両立しそうです。

 

免槽(Miancao)

 

兔槽

 

インストールできなかったのでよく分からないですが、おそらくブラウザ上で「つぶやき」ができるサービスではないかと。ニコニコの弾幕機能をどのページにでもできるようにした感じです。将来的には、動的にコメントが表示されそうな気がします。「どこでも弾幕!」のようなキャッチ・コピートともに。

 

中国スタートアップ 三国志(2)〜検索を軸に成長するも、O2Oに乗り遅れた百度(バイドゥ)〜

にーはお!前回に続き、中国スタートップ、インターネット業界を牛耳るBATについて解説していきます。前回のを読んでいない方は、先に目を通しておくことをお勧めします。→「中国スタートアップ 三国志(1)〜エコシステムを構築するBAT〜

今回は百度(バイドゥ)についてです。三国志で乱暴に例えると蜀でしょうか。一番弱いものの、諸葛孔明という絶対的な逆転の切り札を持っています(結局逆転はできませんでしたが・・・)。では百度(バイドゥ)にとっての諸葛孔明はなんでしょうか?それを紐解いてみます。

 

百度(バイドゥ)の事業

 

検索サービス中国国内シェアNo.1の百度(バイドゥ)の事業戦略を分析します。分析に当たって百度(バイドゥ)について簡単に触れておきます。

百度(バイドゥ)は李彦宏氏によって設立されました。李彦宏氏は北京大学を卒業後にニューヨーク州立大学へ留学、Dow Jones & Company, Inc.やInfoseekなどを経て中国帰国後の2000年1月にBaidu, Inc.を創業しました。サービス開始当初はグーグルのシェアが圧倒的でしたが、2002年にMP3検索ファイルを提供することでグーグルとの差別化に成功し、その後も急成長を続け、2005年5月ナスダックに上場しました。

日本への進出では、2006年12月に日本法人であるバイドゥ株式会社を設立。2007年3月には日本語版サイト「Baidu.jp」のベータ版サービスを開始しています。2008年1月23日に「Baidu.jp」の本格サービス開始し、2011年12月Andorid™日本語入力アプリケーションSimejiを事業取得しています[1]

 

百度(バイドゥ)の強みー検索エンジンと地図検索

 

図1 インターネット広告市場シェア(2015年度Q2)[2]

 

家田 卒論最終

 

中国国内での百度(バイドゥ)は圧倒的で、2015年Q2の中国インターネット広告市場において、3位のGoogle中国の9.2%と2位の阿里巴巴(アリババ)の26.5%を大きく引き離し、39.3%で首位です。

図2 地図検索サービス(2015年9月)[3]

 

家田 卒論最終 2

 

さらに地図検索サービス百度地図(バイドゥ地図)は「2015年第1季度中国手機地図用戸観測研究報告」によると、阿里巴巴(アリババ)系列でもあるシェア第2位高德地図(Gaode地図)のシェア20.1%を大きく引き離し、65.5%と圧倒的シェアです。

図3 検索エンジン市場シェア(2015年Q1)[4]

 

家田 卒論最終 3

 

中国検索エンジンのシェアにおいては、ほぼ独占での81.4%を占めています。3つのグラフから分かるように、検索に百度(バイドゥ)の強みがあるのが分かります。エコシステムでいうと、ユーザーの流入部分をおさえています。

 

百度(バイドゥ)のエコシステム

 

2015年9月時点で百度(バイドゥ)が提供するサービスは検索サービス以外に、オンライン旅行予約サイトなど66も存在します。[5]この66のサービスが百度(バイドゥ)が作るエコシステムと言えるでしょう。

百度(バイドゥ)の中心的位置を占めるサービスを見ましたが、検索エンジンと地図検索に圧倒的強みを持っていることが分かります。しかし、他の領域においては強いサービス持っていないのが現状であり、エコシステムをうまく構築できているとはいえないでしょう。

それは2014年4月時点での百度(バイドゥ)、阿里巴巴(アリババ)、腾讯(テンセント)のエコシステムの状況についてまとめた表を見ると分かりやすいです。

表 百度(バイドゥ)、阿里巴巴(アリババ)、腾讯(テンセント)各社のエコシステムの比較[6]

 

阿里巴巴(アリババ) 腾讯(テンセント) 百度(バイドゥ)
流入 地図 高德地図 搜搜地図 百度地図
検索 淘宝、天猫 搜搜 百度
SNS 新浪微博、来往 微信、QQ
コンバージョン 共同購入 美团、聚計算 QQ团購、高朋網 糯米网、百度团購
EC 淘宝、天猫 易迅网、QQ網购 百度汇
ライフスタイル情報 淘点点、口碑網、丁丁網 大众点评
配車 快的打車 嘀嘀打車
旅行 淘宝旅行 芸龍 去哪儿網
決済 決済機能 支付宝 微信支付 百度銭包
提携ディーラー 提携ディーラー 銀泰、美宜佳便利店等 王府井百貨、新世界百貨、海底捞等 地図上的餐飲、酒店商家等

※ 各社が強い領域に黒文字、フォントサイズ大きめで表記しています。

 

表を見ると、阿里巴巴(アリババ)と腾讯(テンセント)は自社のサービスもしくは投資・連携先でエコシステムをすべて包括していますが、百度(バイドゥ)は3つの領域をカバーできておらず、しかもそれはSNSとライフスタイル情報、配車というエコシステムを構築する上で極めて重要な部分であります。

百度(バイドゥ)がエコシステムの構築に遅れをとった理由として、基幹サービスが検索エンジンや地図検索など高い技術を利用したものであるために、技術寄りの人材が集まりビジネスサイドの人材の確保が阿里巴巴(アリババ)と腾讯(テンセント)に比べて遅れたのかもしれません。

しかし2015年になってからはエコシステムの構築にかなり力を入れています。2015年6月30日に発表したのが、3年以内に200億元を「百度糯米」に投資する構想でした。その後、クラシファイドサイト「百姓网」に出資したり、O2Oクリーニングe袋洗(Edaixi)の1億ドルの資金調達にリード・インベスターとして参加するなど、O2Oへの取り組みを加速させています。

O2Oを今から攻めたとしても、SNSと購買、決済で腾讯(テンセント)と阿里巴巴(アリババ)からシェアを奪回するのは容易ではありません。

 

百度(バイドゥ)の本当の強みー自動運転

 

ただ百度(バイドゥ)には他社にはない圧倒的な強みがあります。これはエコシステムの枠外から出るものであり、阿里巴巴(アリババ)と腾讯(テンセント)が最も恐れているであろう百度(バイドゥ)の事業であります。

それは、自動運転車です。自動運転車が凄いのは、都市計画を一から覆すくらいのインパクトがあります。Googleも同じように自動運転に力を入れていますが、そのインパクトはGoogle vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない (角川EPUB選書)に詳しく説明されていますので、ご一読ください。

2015年12月に、百度(バイドゥ)は自動運転を3年以内に実現する計画があることを発表しています。

ここまで読み解くと百度(バイドゥ)の強さは、単なるインターネット事業そのものよりも、検索や人口知能などを活用した「予想」にあるのではないかと思います。

現在の百度(バイドゥ)の時価総額は約6.5兆円で、阿里巴巴(アリババ)の約25兆円と腾讯(テンセント)の約20兆円と比べると、ややもの足りません。しかし自動運転が現実のものとなれば、両社を超すポテンシャルは十分に秘めているのではないでしょうか。

 

まとめ

 

  • 百度(バイドゥ)は検索エンジン、地図検索に強い。
  • O2Oはかなり出遅れてた。
  • 2015年からはO2Oに力を入れて投資している。
  • 自動運転が腾讯(テンセント)も阿里巴巴(アリババ)も有していない最大の武器。

 

次回は、BATのA、阿里巴巴(アリババ)を考察します。

 

参考

[1] Baidu「会社概要」

[2] 易観智庫「易観智庫:2015年第2季度中国互連網広告運営商市場規模達532.4億元」

[3] bigdata「2015年第1季度中国手機地図用户監測研究報告」

[4] 艾瑞「2015Q1中国搜索引擎市場規模156.4億元」

[5] Baidu「Products」

[6] 人人都是産品経理「O2O生態系統解析」

[7] 日経BP LAP「インターネット広告ではインプレッション効果こそ大切

※図と表は参考資料を元に全て筆者作成。

※一部、桁の表記ミスがあり訂正しました。

中国旧正月のお年玉キャンペーンに数十億円を投じるジャック・マーの本当の狙いとは?

にーはお!中国の旧正月に、腾讯(Tencent)が提供する微信支付(Weixinpay)とジャック・マー率いる阿里巴巴(Alibaba)が提供する支付宝(Alipay)を中心としたお年玉キャンペーンは2016年も大いに盛り上がりました。

大手各社が15年に展開した電子版紅包の総額は100億元(約1870億円)に達すると見られている。今月7日の大晦日に、WeChatは昨年の8倍となる合計80億8000個もの紅包を取扱いし、1秒当たりの最高発行数が40.9万個に上ったと発表した。

引用:お年玉もネット決済? 中国「電子版紅包」市場が熱い!

 

微信支付(Weixinpay)が支付宝(Alipay)に遅れているのか?

 

支付宝(Alipay)が決済サービスとして先行していて、微信支付(Weixinpay)がそれを追いかている構造であることは本稿を読まれている方ならご存知なはずです。中国人の方なら肌感覚で分かると思います。

だからお年玉キャンペーンは微信支付(Weixinpay)が新規ユーザーを獲得するためと支付宝(Alipay)がそれに対抗するための戦いでしょ?と思われる方が多いでしょう。

しかし両者のサービスが使われる場面を考えると、必ずしも微信支付(Weixinpay)が遅れているわけではありません。では支付宝(Alipay)がお年玉キャンペーンに参戦するのにはどういう意図があるのでしょうか?中国の著名テック・ブロガーの記事をもとに解説します。

さっき述べたように、お年玉キャンペーンの狙いは単なる微信支付(Weixinpay)による新規ユーザー獲得だけではありません。

支付宝(Alipay)の狙いとして、ソーシャル上での決済場面に支付宝(Alipay)を使って欲しいというのがあります。ここで言うソーシャル上とは、友達とご飯を食べに行った時に割り勘で支払う時や親とのお金のやり取りでオンライン支払いを行うことを想定しています。

なぜ、支付宝(Alipay)が「ソーシャル上」での決済を取りに行くかというと、単純に微信支付(Weixinpay)に遅れを取っているからです。

 

支付宝(Alipay)と微信支付(Weixinpay)の違い

 

ここで支付宝(Alipay)と微信支付(Weixinpay)がどういう場面で使われるかを整理します。

そもそも支付宝(Alipay)は阿里巴巴(Alibaba)が運営するC2Cのマッチングサイトの淘宝(Taobao)での決済ツールとして開発されたものです。瞬く間に中国で普及しました。

しかし前提として知らない人同士(売り手と買い手)の決済ツールとして使用されています。友達を追加して、個人間でのやり取りも行えるようになっていますが、個人送金の際に受け手の携帯番号やメールを入力して相手が承認をする必要があるなど若干面倒です。(安全面での強化を図っているとも言えますが。)

一方、微信支付(Weixinpay)は腾讯(Tencent)が提供するチャットツールの微信(Weixin)のアプリ内に備わっている機能です。

ですので、知り合い同士のお金のやり取りで使われることが多いです。食事の際に微信(Weixin)でグループを作ってその中で割り勘をする際に使われたりします。また旧正月でなくとも、グループ間で頻繁にお年玉を使って遊びます。個人間の送金で上記のような認証は必要なく、自分のパスワードを入力するだけで送金できます。

まとめると、支付宝(Alipay)は決済×ECでは圧倒的なシェアを持つものの、決済×ソーシャルでは微信支付(Weixinpay)におされている。それを挽回したいので、お年玉キャンペーン合戦に参戦しているのでしょう。

 

最終的に勝利を収めるのはどちらでしょうか。両者が仕掛ける新たなマーケティング手法に期待です。

 

参考:马云花2亿到底想买什么