中国でマーケットプレイス型のビジネスを始める時に読んでおきたい記事や本6選

にーはお!マーケット・プレイス型のビジネスに従事しているかつ、将来の起業は中国でマーケット・プレイス型のビジネスを考えており、勉強する中で、学びがあったり、参考になった情報をまとめました。

世界各国で共通するものと、中国市場でより特殊なもので大きく分けてみました。それぞれのリンクと一部引用して内容を紹介しています。

 

世界で共通するマーケット・プレイス

そもそもマーケット・プレイスとは

 

最初に読むべきは、「A Guide to MARKETPLACES」です。マーケット・プレイスの分類に始まり、勝つのに必要なことが書かれています。

 

マーケットプレイスが成功するために必要な5つの要素

・市場が細分化していること
・売り手と買い手の関係が固定的でないこと
・利用頻度が高いこと
・市場が大きいこと
・決済に関係すること

 

日本最強のマーケット・プレイス企業が考えるマーケット・プレイスとは

 

日本にはマーケット・プレイスで事業展開をする世界最大規模の企業があります。どこでしょう?

 

リクルートですよね。オススメするのは、リクルートで情報誌の社会的意義を解き明かした論文「情報誌の未来」を残した、藤原氏が書いた『リクルートという奇跡』です。紙時代の話が中心であるもの、インターネットにも通用することが書かれています。

 

情報誌の市場性とは、すなわり需給ギャップの存在である。(略)売り手の生産調整がしにくく、なおかつ買い手側の経済的能力の制約が強いものは、需給ギャップが大きくなりやすく、大きな市場性を持つと言えよう。(P.76)

 

マーケット・プレイスが生き残るには?

 

スタートアップのお金と指標入門講座:まとめ

 

Unit Economics が健全でない状態というのは、「得られる利益を考えてみても、顧客を得るごとにお金を失っている」あるいは「顧客を得るためのお金が非常に高い」状況であるということです。
この Unit Economics が悪い状態のまま、見かけの成長率だけを追い求めてスケールしようとすると、スタートアップの死因の 70% を占めると言われている「pre-mature scaling」(Stanford の Startup Genome Report v2 参照) に突入してしまうと Paul Buchheit は指摘しています。また Unit Economics が悪い状態というのは、成長率に対するお金の利用効率が悪いという状態でもあり、「デフォルトで死んでいる」問題に関連しているとも言えます。

 

マーケット・プレイスが失敗する時

 

失敗する時のパターンを教えてくれるのは、『Homejoyが潰れた原因と、サービスマーケットプレイス・オンデマンド・シェアリングエコノミー成立のためにすべきこと』です。

シェアリングエコノミーのビジネスは安くない。fitmobはプロダクトローンチし、プロダクトマーケットフィットの証明のためだけに9ミリオン調達した。まずサプライ側を充実させないといけない。顧客のデマンドが予測できない初期に、サプライを揃える必要がある。

 

中国の市場環境の違いを乗り越えるには

 

資本を使って何を買うか?

 

中国と日本の大きな違いの1つは、資金調達額の大きさでしょう。

中国スタートアップの調達額は日本の10倍を上回っています。大きな市場には競合が殺到し、投資家も殺到します。資本をどう効率良く使うかの意思決定が、競合との競争優位を築く上で、非常に大切と言えます。

そこで参考にしたいのが、『なぜUberは勝ったのか?by Simon Rothman』です。

マーケットプレイスモデルのビジネスにとって、スケールを買う3つの方法を、

 

グロース(成長)、スピード、流動性(マーケットプレイスにおいていつでも売買したい時にすぐに取引可能な状態なこと)

 

とし、Uberがこれらをどう買ったのかが説明されています。

 

競合との競争優位をいかに築くか?

 

では上記の方法で、買ったユーザーをどうリピートしてもらうかについて書いてあるのが、『シャオミ 爆買いを生む戦略』です。創業わずか5年で売り上げ1兆円を達成したシャオミの共同創業者かつマーケティング責任者がいかに、シャオミを広げたかが体系的に整理されて書かれています。

また広げるだけでなく、いかに顧客にファンになってもらうかの重要性と方法論が書かれています。

 

単に製品そのものを売る時代は終わりを告げ、「参加する楽しみ」を売る時代がやってきた。だからこそ、「ユーザーと友達になる」という、思考の転換が必要なのだ。(P.24)

 

とにもかくも、競争が激しい中国では、いかに競争優位を築くかが重要であると思っています。その成功・失敗事例を一緒に議論したり、研究する人、募集しています。

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じげんが中国市場に進出したら?

にーはお!日本のインターネット企業が中国市場に進出した場合や、すでに進出している場合はどのような展開をしているかを考えることで、中国市場の現状をインプットする趣旨の投稿です。

 

今回取り上げるのは転職サイトEXなど、アグリゲーション・サイトを展開するじげん【3679】。

 

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じげんのビジネスモデル

 

例えば転職EXの場合、クライアントは、リクナビNEXTやマイナビなどの大手ポータプルサイトです。なぜ彼らがじげんのサイトに広告を出稿するかというと、以下のような転職サイトのユーザー獲得における課題があるからです。

 

転職関連は市場が大きく、検索する人も多い。転職サイトは上記に挙げた以外にも数多く存在するため、事業者は自社メディアへの誘導に苦戦しており、SEOで熾烈な争いを続けている。そんな中で自社メディア以外の集客チャネルとして転職EXに各社が参画し、期待を寄せたと考えられる。

引用:『人気沸騰のじげん、利益率5割超えの秘密

 

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画像引用:じげん 事業概要

 

引用の繰り返しになりますが、このビジネスモデルが成立することは、クライアントに「転職サイトが乱立していてSEOでの競争が激しく、自社サイト以外の集客チャンネルを確保したい」というニーズがあることを意味しています。

 

じげん中国版の可能性

 

そして中国にも同じような転職のポータプルサイト(智联、51job、58同城、赶集网、大街网)があるということは、

  • 中国転職サイト市場にもじげん中国版があって良い
  • じげん中国版なければ
    • クライアントにニーズが無い
    • クライアントにニーズがあるが、何かしらの理由がある
  • その理由を潰せば、じげんが中国で成功することは可能

と考えられます。

 

中国転職サイト市場

 

「転職 サイト」「求人 サイト」と検索して、2~3ページまで表示されるサイトをざっくり見た感じでは、「大手転職サイト一括検索」などの説明が大きくあるサイトは無さそうでした。(転職EXの場合はトップページの上部に下記画像が大きくあります。)

 

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画像引用:転職EX

 

とは言え、多数の転職サイトがあり、どこもSEO対策で凌ぎを削っていて、新たな顧客獲得チャネルは欲しいと考えているでしょう。ということは、

 

  • ニーズがあるのは知っていたが、その解決方法を知らなかった=じげんのビジネスモデルを知らない
  • ニーズがあるのを知っていて、じげんのビジネスモデルを用いて解決しようとしたが、解決できなかった

 

と考えられます。中国がパクリ大国であることを踏まえると、後者の可能性が高いです。ニーズをうまく捉えきれず解決できていないと考えるのが妥当そうです。

現地の中国人がクライアントのニーズを捉えきれずに失敗した可能性が高いのに、外国人である日本人が業界の構造を理解して提案まで持っていくのは難しそうですね。

 

じげん中国成功のKPI

 

仮にじげんが中国で成功するためのKPIを設定するなら、

 

  • 大手転職サイトのクライアントに業界の構造を踏まえた提案ができるか
  • 大手転職サイトの決定権を持った人物に会うことができるか

 

でしょうか。現在中国版じげんがうまくいっていないのが、クライアントのニーズ・課題を解決できていないことだとするなら、上記であげたような、業界を理解している重要人物を引き込むことができるがじげんが中国成功を実現するにあたって最初の関門になるでしょう。

 

まとめ

 

じげんのビジネスモデルを抽象化するなら、B2Bのバーティカルメディアと表現できそうです。業界への理解とコネクションがあって初めて、SEOや開発力が活きそうなので、外国人が中国市場を攻略するのは難しそうに感じました。

とはいえ、現地のキーパーソンを捕まえれば、業界への理解とアクセスの難しさを解消でき、すでにノウハウがあるじげんに成功への可能性が大きく開くでしょう。

決算書に中国というワードは特に見つけることはできなかったのですが、中の人から中国市場をどう考えているか聞いてみたいです。