1億元(20兆円)の美容整形市場を狙う元Tencentディレクターの戦略的起業 #中国医療系スタートアップ

1つ目は「健康微能量」、2つ目は「医脉通」を紹介しました。

参考:エム・スリーと合弁で、110万人以上の中国医師が利用するポータルサイトを運営する「医脉通」

微信を使ったモバイル医療のプラットフォームを目指す「健康微能量」

 

 

3つ目のピッチは、美容整形のプラットフォームを目指す「新氧」です。CEOは金星氏で、前職はTencentのオンライン決済サービス「财付通」のディレクター。

 

新氧CEO金星

 

  • 2018年には1億元(20億円)に達する莫大な市場

 

每年約1000万人が整形を行い、その中で10万人が韓国で整形をしています。現在の市場規模は3000億元(6兆円)で、2018年には整形を行う人は3100万人に達し、市場規模は1億元(20兆円)を超える見通しです。韓国が人口6000万に対して整形病院が2600店舗(1店舗につき2.3万人)、台湾が人口2600万に対して整形病院が2000店舗(1店舗につき1.3万人)であることを考慮した上で、現状中国が人口14億人に対して整形病院が8000店舗(1店舗につき16万人)を見ると、各国の割合まで10倍もの開きがあり、かなり成長が見込まれます。

さらに大手検索サービスBaiduの広告収入の3分の1を医療関係の広告が占めるという確かな現状。そして整形手術を終えた70%の人が後悔をしているという確かなニーズ。顕在化しているニーズと大きな市場を、インターネットを使って見事に狙った戦略的な起業です。

 

新氧-1

 

  • ユーザーにとって最高のサービスを

 

ユーザーは毎日平均5回以上アプリを起動し、平均滞在時間は15分になっています。EC・SNS・レビューの機能を通じて、ユーザーに適切な医師や情報を得るのが理念です。登録ユーザー数は2015年2月時点で280万人。

SNSの機能を始めた当初は、「整形というきわめてプライベートな部分をネットという公な場所でシェアするだろうか」という不安があったそうです。しかしふたを開けてみると、整形をするような人はコミュニケーション欲求が強いため進んでシェアし、今では毎日平均6000ものトピックが生まれています。

手術者が特に不安なのが、術後の経過をどう判断するか。その課題に対しては、日記で共有できる機能を提供することで解決しています。

 

新氧-2

新氧-3

 

 

さらに患者を担当した病院が示されており(上図1枚目左上)、すぐにそのページに飛ぶことができます。ここでは他に手術を受けた人の術後経過を読むことや、病院のレビュー、もちろんオンライン予約もできます。

 

新氧-4

 

 

中国SNSの特徴ですが、達人というVIPユーザー(プロピッカーみたいな人たち)がおり、ここでもそれが機能しています。フォローワー数が数千を優に超え、コメント数も100を簡単に超えます。ユーザー数の10~15%がSNS機能を利用しているそうです。

 

新氧-5

 

  • ネットとリアルを繋げた体験型の消費を

 

「日記を読む→病院を選ぶ→オンライン予約する→治療を受ける→施術後の管理をする→日記を読む・・・」

というサイクルの確立を目指しています。収益のパターンとして、

a、広告掲載収入:ユーザーが病院を選ぶときに関連病院として表示させる。

b、広告成果報酬収入:ユーザーがオンライン予約をした際に一定の支払い

c、施術量に対する一定の手数料収入;ユーザーが病院に対して施術量を支払った時の一定の手数料

d、ユーザーor医師or病院に対する有料課金

などが考えられますが、cが最も優れた課金でしょうか。(中国の医療広告ガイドラインなどは要検討しなければならない)一回当たりの消費金額が大きいため、ここを手数料として収益化できれば非常に大きなビジネスにすることができます。2015年2月時点で、月額での注文数が2000件、流通金額は1000万元(2億円)で、毎月100%の成長を実現しているとのこと。2014年12月には2000万ドルの資金調達を終え、ソーシャルファイナンス企業と連携しサイト上で分割支払いに対応、病院向けへのマーケティング支援と、様々な施策を打っていくと腾讯科技のインタビューで答えています。

 

 

 

新氧-6

 

 

 

 

参考、画像:新氧CEO金星:互联网将如何改变整形行业

新氧CEO金星:互联网将如何改变整形行业

从社区到电商 O2O平台新氧这样做整形生意

IT桔子沙龙-移动医疗-新氧演讲PPT

新氧推出无忧计划,医美O2O市场升温

 


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家田昇悟(IedaShogo)

家田昇悟(IedaShogo)

在学中に中国の日本酒コンサルティング会社で、営業・ECサイト立ち上げのリサーチを経験。帰国後、中国のスタートアップに特化した情報サイト「ChinaStartupNews」を立ち上げ、中国関連のリサーチやコンサルティングに従事する。中国×スタートアップに興味を持つ人が集うFBグループ(https://www.facebook.com/groups/chinastartup/)を運営し、現在参加者は800名を超える。アプリ開発企業にて勤務。