2016年の中国スタートアップ動向と2017年の注目ポイント

にーはお!2015年に続き、2016年の中国スタートアップの振り返りです。企業単位で2016年を振り返りながら、2017年の注目ポイントも簡単に述べています。

 

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目次

 

  • 日本から見た中国スタートアップ
  • 信頼を展開する阿里巴巴(アリババ)
  • スマホそのものになりたい腾讯(テンセント)
  • 2017年のV字復活に期待の小米(シャオミ)
  • 自動運転で一発逆転を目指す百度(バイドゥ)
  • ライブストリーミング元年
  • 中国からコンビニがなくなる日

 

日本から見た中国スタートアップ

 

日本から中国のスタートアップがどう見えているか?という視点でまずは総括してみる。

NewsPicksが積極的に中国インターネット関連の企画を出したことで、意識高いビジネスマン層の目にも中国インターネットを解説する記事が届くようになった。中国インターネットの先進性が広く知れ渡るようになったのは、NewsPicksの普及のタイミングと重なると思う。

特にWeChatやAlipayなど中国モバイル決済には注目が集まり、NewsPicks層やスタートアップ界隈の人の中では、中国のインターネットは日本より進んでいるという認識が確実になった1年ではないだろうか

某大手新聞社から、中国現地で活躍する起業家に繋いでほしいと連絡があったり、旧メディアも中国のインターネット事情を報道しようと精を出している。

 

そういう意味で、2016年は日本人にとっての中国スタートアップ元年かもしれない。(2015年時点でそうだったとも言えるが。)

 

オフラインの日中のスタートアップ間の交流に目を向けると、上海でコワーキング・スペースを構えるXNodeがSlushAsiaなどを通じて日中間の交流に一役買った。

2017年も日中(アジア)間での投資やスタートアップ人材の交流はより促進されるだろう。

 

では、企業単位で2016年の中国スタートアップを振り返ってみる。

集約した信頼を展開する阿里巴巴(アリババ)

 

まずは、阿里巴巴(アリババ)。今年も多額の投資を実行し、新たなサービスを展開した。

 

阿里巴巴(アリババ)傘下の金融グループのAnt FinancialはUS$4.5Bを調達し、物流サービスを手がけるCainiaoもUS$1.44Bを調達した。Ant Financialは上場が噂され、時価総額は7兆円を越えるとも言われている。

そしてECでの話題もかっさらっていった。

おなじみの11/11の流通総額は約1兆8千億円にもなった。1日でAmazon日本の2015年の年間流通総額を上回ったことになる。

 

ここで、EC、金融、物流とあらゆるサービスを展開する阿里巴巴(アリババ)の核とはなにかを考えたい。

 

ジャック・マーの理念は中小企業がビジネスをやりやすくすることだ。中小企業がビジネスをやりやすくするにはどうすればいいか?その答えの1つが信頼の獲得だろう。

従来はマスへの認知度や資産でしか信頼を獲得できなかったが、インターネットの出現により全ての取引が可視化され、信頼も可視化されるようになった。

 

理念を達成することから逆算すると、事業の本質は阿里巴巴(アリババ)のサービスに信頼を集約し、それを活用して、様々な取引を生み出し活性させることにあると思う。

 

近年、阿里巴巴(アリババ)は銀行業などインターネットと一見無関係な事業に積極的に進出しているように見えるが、一貫しているのは獲得した信用の活用と言える。

 

2016年もその動きが顕著だった。

 

C2Cのモノのマーケットプレイスである「闲鱼(Xianyu)」を展開し、さらに位置情報をベースにしたコトのマーケットプレイス「到位(Daowei)」をAlipayのアップデートに組み込んだ。

到位(Daowei)は日本で言うと、アッテのようなサービスである。

マッサージ、美容などのサービスが、位置情報ベースで直感的に探せるようになっている。(このあたりのUIも非常に参考になる。)

個人間のマーケットプレイスの難しさの1つに、取引ユーザーの信用性の担保があるが、阿里巴巴(アリババ)は創業時よりずっと培ってきた信頼をうまく活用している。

 

2017年以降も、阿里巴巴(アリババ)は集約した信頼を使って、インターネットにとどまらず、銀行、証券など取引が発生するありとあらゆるビジネスに参入するはずだ。

引き続き、信頼をビジネスに変えていく阿里巴巴(アリババ)の動きに注目したい

 

 

プラットフォームではなく、スマホそのものになりたい腾讯(テンセント)

 

WeChatも国民のライフスタイルに欠かせないものになっている。

2016年、腾讯(テンセント)には動かなかったことと、動いたことがあった。それらを見ることで、腾讯(テンセント)が目指すものを考えてみる。

 

まず、動かなかったのはタイムラインだ。

WeChatのタイムラインを使っている人は分かると思うが、FBのように日々多くの投稿がされている。しかし、非常にクローズドな空間でもある。広告は少なく、タイムラインに投稿された記事をシェアする機能もない。

世界的には分散型メディアが既存のプラットフォームを使って急成長しているが、WeChatではそのような使われ方はあまりされていない。

Facebookが開放に向かっていく一方、WeChatは2016年も依然閉じたままで、大きな変化はなかった。プラットフォームになるような動きではなかったと言える。(※ここで言うプラットフォームは、人が集まる空間を作り、広告で収益をあげるビジネスを展開している事業者という意味で使っている。Facebook、Twitterなど。)

 

一方で大きく動いたことがあった。それは2016年の初めに発表された、MiniAppsという新たな構想だ。

MiniAppsは「WeChat 内のアプリの中のアプリ」である。WeChat内で使うインストール不要の使い捨てアプリだ。まだ詳しいことはわかっていないが、2017年には正式ローンチされる。

 

開発を現在のアプリよりも簡単に行え、アプリはWeChat内に存在するのでデバイス間の相互互換性を考える必要がなくなる。というデペロッパーへのメリットがある。

 

そして、ユーザーはWeChat以外のアプリを既存のストアからインストールしなくてもよくなる。ユーザーはWeChatを通じて、MiniAppsを探すようになる。

チャット、タイムラインへの投稿、ニュース購読、決済、タクシー予約、レストラン探し、買い物など日常的な行動はWeChatの既存の機能もしくは、WeChat内のブラウザで動くアプリから行い、他のアプリ(非日常的)はMiniAppsを使うようになるだろう。

 

WeChatがあらゆるアプリの「入り口」になる。いや、WeChatはスマホそのものになろうとしていると表現したほうが適切だろうか。Alipayからはこれに対抗するような発表が今の所ないことを踏まえると、Alipayにはなく、WeChatだけが持っている世界観と言っていい。

 

では、WeChatの運命を握るのは誰か?それはメールソフトFoxmailの創業者(テンセントに売却済)で、WeChatのプロダクト・マネージャーである张小龙氏だ。

WeChatの生みの親と言われる彼が、WeChatをどのようなプロダクトにしていくのかが2017年の注目すべきポイントだろう

 

 

2016年は小米(シャオミ)の失速とOPPOの躍進。2017年は小米(シャオミ)のV字復活に期待。

 

小米(シャオミ)は2016年1月の発表で、2015年の販売台数が7000万台になったと発表。2015年5月には2015年の販売目標を1億台に置いていたことを考えると、かなりの未達だった。

それも無理はない。2015年の中国のスマホ市場は前年比わずか1.2%だったからだ。

そして約半年後に発表された2016年(7~9月期)における中国スマホ販売台数のシェア。2015年時点でシェア9.9%で4位だったOPPOが第1位にのし上がり、シェアも16%まで拡大した。一方、Xiaomiは10.6%までシェアを落とし、順位も4位まで転落した。

オンラインでのマーケティングに特化したXiaomiとは全く違ったマーケティングを実行したのが、OPPOだった。地方都市の零細小売店に出荷し、オフラインをひたすら攻めた。OPPOを扱う代理店は全国で20万とも言われる。

中国でのスタバが2300店舗であることを考えると、代理店の多さが分かる。

小米(シャオミ)の武器が洗練されたプロダクトとオンラインに特化したマーケティングで勝ち上がったなら、OPPOは洗練されたプロダクトとオフラインに特化したマーケティングで勝ち上がったと言える。

スマホでの成長が見込めなくなった小米(シャオミ)はMUJIを目指すと宣言しており、家電や家具など別の事業領域に進出している。日本では小米(シャオミ)は終わったとの声を聞くが、小米(シャオミ)の強さは、風が吹けば豚でも飛べる市場を探すことと、ソフトウェア企業として培ってきたUXだ。

「多少お金を払ってもこだわりのあるものを買いたいと思う群」(日本だとプレミアム消費と言われる)に対して、スマホで勝負し、次は家電や家具で勝負する。

本家のMUJIの中国事業の当期純利益は推定40億円で、出店ペースを加速させていることからも大きな市場であることが期待できる。

2017年はMUJIの社長が「ライバルは小米(シャオミ)」とインタビューで答えているだろう。小米(シャオミ)がどこまで、家電や家具市場に食い込んでいるかに注目したい。

 

 

百度(バイドゥ)に一発逆転はあるか?

 

モバイル化の波に未だ遅れる百度(バイドゥ)。中国三大インターネット企業BATと呼称するには、ATに随分差を空けられてしまった。

投資したUberは腾讯(テンセント)と阿里巴巴(アリババ)が出資する滴滴(Didi)に買収され、自前のフードデリバリーサービスも、美团(Meituan)と大众点评(Dianping)の大型合併の前にくすむ。

WeChatPaymentが認知度を高めていく中、百度(バイドゥ)の決済サービスはほとんど使われていない。

オンライン広告売り上げも順調とは言えない。阿里巴巴(アリババ)に抜かれ、シェアを2位まで落としている

そんな百度(バイドゥ)が期待を寄せるのが、自動運転だ。

自動運転実用化をいち早く実現すれば、新たな広告空間を生み出し、莫大な売り上げをbaiduにもたらす。買い物を阿里巴巴(アリババ)が、ソーシャルをWeChatが握っているが、人々の生活の中心である交通手段を握れば両者に対抗できるプラットフォームを手に入れることができる。

しかし、一部の報道にあるように、自動運転事業がうまくいっていないとの噂もあり、百度(バイドゥ)にとっては辛い1年だった。

百度(バイドゥ)がBATに返り咲くには、自動運転の早期実現しかない

自動車業界との連携、人口知能研究者の獲得をどこまで進められるかが、2017年の百度(バイドゥ)の見どころだろう

 

ライブストリーミング元年

 

中国では、多数のライブストリーミング配信アプリが生まれた。多くの中国メディアがライブストリーミング元年と報道している。

微博(ウェイボ)などのSNSにライブストリーミング機能はもちろん追加されたが、それだけに留まらず動画をベースにしたECアプリも多数生まれた。よりリアルタイムで、直感的なインターフェースを提供するアプリが増えることは間違いない。

 

また、プラットフォーム上で网红(Wanghong)というネットスター(日本で言うYoutuber)も出現した。最も有名なPapi醤は自身の広告枠をオークションで3.7億円で売ってしまうほどだ。

网红(Wanghong)への課金のサービス設計を、日本で生配信事業を手がけるShowroomが中国のサービスを参考にしているなど、日本のスタートアップが、中国アプリのサービス設計やデザインを参考にすることは、今後も増えていくだろう。

市場が大きく、巨額の投資を行えるVCが多数いる中国では、同じビジネスモデルのアプリが同時に立ち上がる。そうなると、UXやUIでの差別化へのインセンティブはより強くなり、日本のスタートアップが参考にしたくなる事例が生まれているのではないだろうか。

 

 

中国からコンビニがなくなる日

 

2016年12月にはセブンイレブンも、フードデリバリーの美团(Meituan)に出店した。

日本のスタートアップの妨げると言われる?ほどの便利なセブン・イレブンも中国ではオンラインの波に完全に飲まれていることを表す事例だった。現地でベンチャー投資をする方に伺ったが、すでにコンビニ各社はフード・デリバリーで出店をしている。

美团(Meituan)の競合である饿了么(Eleme)は$1.25Bの資本を調達し、資本による殴り合いはまだまだ続くようだ。

 

2017年は、セブンイレブンをはじめとするコンビニがフード・デリバリーとどう戦うかに注目したい。日本では自前でオンライン・ショップを展開しているが、中国では違った展開になるはずだ。

日本のようにドミナント戦略を推進するよりも、パンや弁当の美味しさの強化が、フード・デリバリーの差別化になる。(一消費者としてもそう願っている。)

こればかりは、現地に行って食べないと分からない。2017年中国を訪問する良い口実ができた。

 

まとめにかえて

 

他にも、中国のスタートアップで多くの出来事がありました。2017年も中国スタートアップ・シーンを眺めるのを楽しみたいと思います。

  • 医療系スタートアップのCEOである张锐氏が、過労死。
  • ネット上の嘘の医療情報を信じた大学生が死亡。(魏则西事件)
  • シェア自転車の急速な普及
  • AlipayとWeChatPaymentが多くの日本事業者と提携
  • 「君の名は。」が中国で大ヒット
  • インターネットサービスの実名制の強化
  • 滴滴(Didi)がUberChinaを買収。

 

個人的な2016年はあまりのこのブログが更新できなく残念でした。来年はもう少し更新頑張ります。

 

※中国のソーシャルや動画周りの詳しい記事は『【解説付き】中国ソーシャルメディア業界図2016』を参考に。

※参考にした記事

DoNews2016年十大事件盘点:这一年我们经历了什么?

The 10 largest investments in China this year

2016年中国互联网的十大变局

中国人のインターネット取引を牛耳っているらしい阿里巴巴(アリババ)のサービス毎のシェアを見たら本当に牛耳っていた。

にーはお!中国スタートップ、インターネット業界を牛耳るBATについて解説していきます。前回のを読んでいない方は、先に目を通しておくことをお勧めします。

→「中国スタートアップ 三国志(1)〜エコシステムを構築するBAT〜

→「中国スタートアップ 三国志(2)〜検索を軸に成長するも、O2Oに乗り遅れた百度(バイドゥ)〜

 

今回は阿里巴巴(アリババ)です。創業者のジャック・マーが日本で言うところの孫正義みたいな人物で、中国で最も尊敬されている起業家の一人です。最初にまとめを。

要点

 

  • インターネット上の取引は、B2B、C2C、B2C、決済で圧倒的に強い。
  • その基盤を生かして、コンテンツ領域への投資が盛ん。
  • SNSやメッセージ系は強くなく、他社へ出資している。

 

具体的な数字を基に、阿里巴巴(アリババ)の事業を見ていきます。

淘宝(Taobao)

 

淘宝(Taobao)は2003年にローンチした、C2Cの購買プラットフォームです。

当時eBayの資本が入った易趣(Yiqu)が広っていましたが、淘宝(Taobao)は後発ながらも易趣(Yiqu)を圧倒し、2006年には中国より実質的に撤退させました。易趣(Yiqu)は手数料などの利用料金を求める一方、淘宝(Taobao)は無料でプラットフォームを開放し、中国人のニーズに適した機能を取り込みました。

その顕著な例が2004年に導入されたエスクロー型の決済システム支付宝(Alipay)です。 エスクローとは買い手と売り手の間に第三者の仲介者が入り取引をすることを言います。

C2Cの取引には悪徳業者が紛れ込むことが問題とされていましたが、買い手が仲介者に入金した後、売り手は買い手に商品を発送、買い手は商品受領後に問題が無ければ売り手に入金するよう仲介者に依頼することを可能にし、タオバオの信頼度を高めました。(しかも無料で提供。)

他にも買い手と売り手がチャットでコミュニケーションを取ることができるようにするなどの施策を実行しました。

淘宝(Taobao)は現在中国のC2C取引における96.5%ものシェアを誇るまでに成長しています[1]

 

図1 中国C2Cサイトのシェア(2013年12月)

 

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阿里巴巴(アリババ)

 

アリババ・グループの中でジャック・マーが最初に育てた主力事業です。

当時、B2Bのeマーケットプレイスでは、成功報酬型の収益モデルが一般的でしたが、阿里巴巴(アリババ)は無料で登録企業を募り、「一部有料会員」というフリーミアム方式を採用しました。2015年Q1でのB2Bオンラインビジネスのシェアは2位の慧聪网(Huicong)5.1%を大きく引き離し、46.6%のシェアとなっています[2]

 

図2 B2Bサイトのシェア(2015年Q1)

 

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天猫(Tmall)

 

天猫(Tmall)は高品質、高付加価値な商品を求める中国の消費者を対象に2008年に設立された、B2Cのプラットフォームです。

上述した淘宝(Taobao)は2006年に易趣(Yiqu)を中国市場より実質的に退場させ、中国C2C市場をほぼ独占しています。しかし決済ツール、取引手数料、出店料の全てを無料で提供しており、収益化に苦しんでいました。

そこで市場を急速に伸ばしていたB2C市場に注目し、通常のサイトと同じく出店料や決済手数料を採るB2Cモデルのプラットフォームをスタートさせました。シェアは2015年Q1時点で、58.6%、京东(JD)の22.8%、唯品会(Weipinghui)の3.8%[3]を引き離しています。

 

図3 B2Cサイトのシェア(2015年Q1)

 

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支付宝(Alipay)

 

現在モバイルでは77.2%と阿里巴巴(アリババ)の強豪である腾讯(テンセント)系列の财付通(Caihutong)の13%に圧倒的大差をつけて[4]、中国インターネット・エコシステムの中核を担う決済を完全に掌握しています。

補足として書いておきますが、日本と違い、中国におけるネットでの決済はクレジットカードではなく、エクスロー決済が主流です。リアルでも支付宝(Alipay)での支払いが進んでいます。現金を持ち歩かなくても中国では生活できます。

 

図4 モバイルにおける第三者決済サービスのシェア(2015年Q1)

 

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以上が阿里巴巴(アリババ)の主力事業ですが、中国人のインターネットにおける取引と決済をほぼ完全に握っているといって良いでしょう。

阿里巴巴(アリババ)の基本戦略は、自社の決済をさらに使ってもらうために、様々なエンターテイメントを自社で用意することと、サービス内容をレストラン口コミサイトなどの決済の周辺にまで拡大することの2つということになります。

 

図5 アリババの領域別投資件数と投資金額(2014年度)[5]

 

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IT桔子がまとめた2014年度の阿里巴巴(アリババ)の出資・買収企業の一覧では、投資総額は170億ドルとなっています。その中で阿里巴巴(アリババ)が2014年度に最も投資した領域は、件数から順にエンターテイメントへ10件(30億ドル)、ECへ6件(3億ドル)、モバイルへ3件(54億ドル)、ライフスタイルへ3件(30億ドル)、SNSへ3件(3.5億ドル)です。

投資金額ではモバイルが54億ドルと最大あであるものの、エンターテイメントへの10件の出資・買収は目を見張ります。

日本円にして約4,800億円で、GREEとDeNAの時価総額を足したものを上回る規模です[6]

テレビ番組や映画製作を行う北京拠点のスタジオ华谊兄弟传媒集团、広州拠点のサッカーチーム广州恒大足球俱乐部に1億9,200万米ドルを出資[7]、中国最大の動画共有サイトで米国のユーチューブとネットフリックスを組み合わせたようなサービスを提供する优酷土豆(Youkutudou)の株式を2015年11月に完全買収にすることで合意にしています[8]

 

図6 アリババが2015年度戦略的買収した企業のハイライト[9]

 

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図6はアリババ・グループの2015年3月期の決算報告書のM&Aに関する部分抜粋したものです。エンターテイメント事業を「エコシステム・コンテンツ・ディストリビューター」の3分野に分けてその意図が株主に分かるように記述していることからも、阿里巴巴(アリババ)がエンターテイメント事業への戦略的買収を重点に置いていることがわかります。

エコシステムにあたる阿里影业(AlibabaPictures)は阿里巴巴(アリババ)が2015年3月に文化中国伝播の株式60%を8億500万ドルで取得し名称を変更したものです[10]。阿里影业(AlibabaPictures)は2015年6月に121億香港ドルを調達すると発表するなど多額の資金をエンターテイメント事業の補強のために投資しています。

これらの投資は阿里巴巴(アリババ)が自社サービスを魅力的に見せるため、言わば強みを補強するための投資であると言えるでしょう。魅力的なコンテンツを配信し、天猫(Tモール)と連携させて関連商品を買ってもらう、映画などのチケットを支付宝(Alipay)を使って予約決済してもらうのが狙いです。

それでは、上記以外での阿里巴巴(アリババ)の投資戦略はどのようになっているのでしょうか。阿里巴巴(アリババ)が弱みを補強するために投資している事例を見てみます。

 

図7 インスタント・メッセンジャーのPC上でのマーケット・カバレッジ[11]

 

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図8 インスタント・メッセンジャーのモバイル上でのマーケット・カバレッジ[12]

 

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図7と8を見れば、腾讯(テンセント)が所有する微信(Weixin)とQQが中国国内のチャットアプリとして絶対的な力を持っているのが分かります。PC上では阿里巴巴(アリババ)の旺旺(Wangwang)も20%台で検討していますが、モバイルでは4%と惨敗です。

このような状況で、阿里巴巴(アリババ)は腾讯(テンセント)にどう対抗しているのでしょうか。

2015年6月時点で2.12億人のMAUを持ち[13]、短文投稿サービスにおいて約80%のシェアを占めている[14]中国版Twitter微博(Weibo)の株式18%を5億8,600万ドルで取得しています[15]

阿里巴巴(アリババ)は微博(Weibo)と戦略的出資をすることで、微信(Weixin)やQQと対抗するという明確な狙いを持っているのです。

 

図9 短文投稿サービスのシェア(2014年)

 

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さらに2015年2月9に中国の新興スマホメーカー、魅族(Meizu)に5億9,000万ドルを出資すると発表しています。微博(Weibo)への出資はスマホ上での入り口を抑える動きでありましたが、魅族(Meizu)への出資はその一歩手前の入り口を確保するとともに、独自開発の基本ソフトを普及させることで、ネットサービスのプラットフォームを握りたい阿里巴巴(アリババ)の狙いがあります[16]

 

まとめ

 

以上、阿里巴巴(アリババ)が自社のエコシステムの強みを強化する動きと弱みを補強する動きを見ました。

国内で狙える市場は全て進出しながら、海外への投資とサービス展開をしていくのが阿里巴巴(アリババ)の方向性だと思いますが、海外のサービス展開はあまりうまくいってないようです。

ただ国内に目を向ければ、中国でインターネットにつながっていない人はまだ約6億人いるので、その市場を取れるかが阿里巴巴(アリババ)がさらに成長できるかの命運を握ると言えるでしょう。

 

今は配信するための「コンテンツ」が喉から出るほど欲しいはずので、日本へのコンテンツホルダーの大型買収もありそうです。

改めて各サービスのシェアを見ましたが、阿里巴巴(アリババ)はネットでの取引は本当に強いなと思い知らされました。

 

 

参考

アリババを25兆円企業にした「大フリーミアム」モデルは、競合と何が違うのか?~「ビジネスモデル全史」【特別編1】

[1]崔保国主編『伝媒蓝皮書』社会科学文献出版社、2014年、226頁。

[2]2015Q1中国電子商務各細分行業発展情况

[3]2015Q1中国電子商務各細分行業発展情况

[4]艾瑞:2015Q1第三方移動支付規模達20015.6億元

[5]IT桔子2014年度盘点系列(1):BAT+3M巨頭的布局(TABLE派系)

[6]2015年9月29日現在、GREEとDeNAの時価総額はそれぞれ1270億円と3368億である。

[7]Alibaba buys 50% stake in Chinese soccer team for $192 million

[8]アリババ、中国の動画サイトYouku Tudouを買収へ

[9]March Quarter 2015 and Full Fiscal Year 2015 Results

[10]アリババ、映画産業に進出か―アリババ・ピクチャーズ設立

[11]中国移動IM雲産業専题研究報告2015

[12]中国移動IM雲産業専题研究報告2015

[13]Weibo Reports Second Quarter 2015 Results

[14]微博:市场呈集中化趋势,微博客走向成熟

[15]Alibaba Buys 18% Stake in China’s Twitter-Like Weibo

[16]Alibaba Group Announces US$590 Million Strategic Investment in Meizu

中国スタートアップ 三国志(2)〜検索を軸に成長するも、O2Oに乗り遅れた百度(バイドゥ)〜

にーはお!前回に続き、中国スタートップ、インターネット業界を牛耳るBATについて解説していきます。前回のを読んでいない方は、先に目を通しておくことをお勧めします。→「中国スタートアップ 三国志(1)〜エコシステムを構築するBAT〜

今回は百度(バイドゥ)についてです。三国志で乱暴に例えると蜀でしょうか。一番弱いものの、諸葛孔明という絶対的な逆転の切り札を持っています(結局逆転はできませんでしたが・・・)。では百度(バイドゥ)にとっての諸葛孔明はなんでしょうか?それを紐解いてみます。

 

百度(バイドゥ)の事業

 

検索サービス中国国内シェアNo.1の百度(バイドゥ)の事業戦略を分析します。分析に当たって百度(バイドゥ)について簡単に触れておきます。

百度(バイドゥ)は李彦宏氏によって設立されました。李彦宏氏は北京大学を卒業後にニューヨーク州立大学へ留学、Dow Jones & Company, Inc.やInfoseekなどを経て中国帰国後の2000年1月にBaidu, Inc.を創業しました。サービス開始当初はグーグルのシェアが圧倒的でしたが、2002年にMP3検索ファイルを提供することでグーグルとの差別化に成功し、その後も急成長を続け、2005年5月ナスダックに上場しました。

日本への進出では、2006年12月に日本法人であるバイドゥ株式会社を設立。2007年3月には日本語版サイト「Baidu.jp」のベータ版サービスを開始しています。2008年1月23日に「Baidu.jp」の本格サービス開始し、2011年12月Andorid™日本語入力アプリケーションSimejiを事業取得しています[1]

 

百度(バイドゥ)の強みー検索エンジンと地図検索

 

図1 インターネット広告市場シェア(2015年度Q2)[2]

 

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中国国内での百度(バイドゥ)は圧倒的で、2015年Q2の中国インターネット広告市場において、3位のGoogle中国の9.2%と2位の阿里巴巴(アリババ)の26.5%を大きく引き離し、39.3%で首位です。

図2 地図検索サービス(2015年9月)[3]

 

家田 卒論最終 2

 

さらに地図検索サービス百度地図(バイドゥ地図)は「2015年第1季度中国手機地図用戸観測研究報告」によると、阿里巴巴(アリババ)系列でもあるシェア第2位高德地図(Gaode地図)のシェア20.1%を大きく引き離し、65.5%と圧倒的シェアです。

図3 検索エンジン市場シェア(2015年Q1)[4]

 

家田 卒論最終 3

 

中国検索エンジンのシェアにおいては、ほぼ独占での81.4%を占めています。3つのグラフから分かるように、検索に百度(バイドゥ)の強みがあるのが分かります。エコシステムでいうと、ユーザーの流入部分をおさえています。

 

百度(バイドゥ)のエコシステム

 

2015年9月時点で百度(バイドゥ)が提供するサービスは検索サービス以外に、オンライン旅行予約サイトなど66も存在します。[5]この66のサービスが百度(バイドゥ)が作るエコシステムと言えるでしょう。

百度(バイドゥ)の中心的位置を占めるサービスを見ましたが、検索エンジンと地図検索に圧倒的強みを持っていることが分かります。しかし、他の領域においては強いサービス持っていないのが現状であり、エコシステムをうまく構築できているとはいえないでしょう。

それは2014年4月時点での百度(バイドゥ)、阿里巴巴(アリババ)、腾讯(テンセント)のエコシステムの状況についてまとめた表を見ると分かりやすいです。

表 百度(バイドゥ)、阿里巴巴(アリババ)、腾讯(テンセント)各社のエコシステムの比較[6]

 

阿里巴巴(アリババ) 腾讯(テンセント) 百度(バイドゥ)
流入 地図 高德地図 搜搜地図 百度地図
検索 淘宝、天猫 搜搜 百度
SNS 新浪微博、来往 微信、QQ
コンバージョン 共同購入 美团、聚計算 QQ团購、高朋網 糯米网、百度团購
EC 淘宝、天猫 易迅网、QQ網购 百度汇
ライフスタイル情報 淘点点、口碑網、丁丁網 大众点评
配車 快的打車 嘀嘀打車
旅行 淘宝旅行 芸龍 去哪儿網
決済 決済機能 支付宝 微信支付 百度銭包
提携ディーラー 提携ディーラー 銀泰、美宜佳便利店等 王府井百貨、新世界百貨、海底捞等 地図上的餐飲、酒店商家等

※ 各社が強い領域に黒文字、フォントサイズ大きめで表記しています。

 

表を見ると、阿里巴巴(アリババ)と腾讯(テンセント)は自社のサービスもしくは投資・連携先でエコシステムをすべて包括していますが、百度(バイドゥ)は3つの領域をカバーできておらず、しかもそれはSNSとライフスタイル情報、配車というエコシステムを構築する上で極めて重要な部分であります。

百度(バイドゥ)がエコシステムの構築に遅れをとった理由として、基幹サービスが検索エンジンや地図検索など高い技術を利用したものであるために、技術寄りの人材が集まりビジネスサイドの人材の確保が阿里巴巴(アリババ)と腾讯(テンセント)に比べて遅れたのかもしれません。

しかし2015年になってからはエコシステムの構築にかなり力を入れています。2015年6月30日に発表したのが、3年以内に200億元を「百度糯米」に投資する構想でした。その後、クラシファイドサイト「百姓网」に出資したり、O2Oクリーニングe袋洗(Edaixi)の1億ドルの資金調達にリード・インベスターとして参加するなど、O2Oへの取り組みを加速させています。

O2Oを今から攻めたとしても、SNSと購買、決済で腾讯(テンセント)と阿里巴巴(アリババ)からシェアを奪回するのは容易ではありません。

 

百度(バイドゥ)の本当の強みー自動運転

 

ただ百度(バイドゥ)には他社にはない圧倒的な強みがあります。これはエコシステムの枠外から出るものであり、阿里巴巴(アリババ)と腾讯(テンセント)が最も恐れているであろう百度(バイドゥ)の事業であります。

それは、自動運転車です。自動運転車が凄いのは、都市計画を一から覆すくらいのインパクトがあります。Googleも同じように自動運転に力を入れていますが、そのインパクトはGoogle vs トヨタ 「自動運転車」は始まりにすぎない (角川EPUB選書)に詳しく説明されていますので、ご一読ください。

2015年12月に、百度(バイドゥ)は自動運転を3年以内に実現する計画があることを発表しています。

ここまで読み解くと百度(バイドゥ)の強さは、単なるインターネット事業そのものよりも、検索や人口知能などを活用した「予想」にあるのではないかと思います。

現在の百度(バイドゥ)の時価総額は約6.5兆円で、阿里巴巴(アリババ)の約25兆円と腾讯(テンセント)の約20兆円と比べると、ややもの足りません。しかし自動運転が現実のものとなれば、両社を超すポテンシャルは十分に秘めているのではないでしょうか。

 

まとめ

 

  • 百度(バイドゥ)は検索エンジン、地図検索に強い。
  • O2Oはかなり出遅れてた。
  • 2015年からはO2Oに力を入れて投資している。
  • 自動運転が腾讯(テンセント)も阿里巴巴(アリババ)も有していない最大の武器。

 

次回は、BATのA、阿里巴巴(アリババ)を考察します。

 

参考

[1] Baidu「会社概要」

[2] 易観智庫「易観智庫:2015年第2季度中国互連網広告運営商市場規模達532.4億元」

[3] bigdata「2015年第1季度中国手機地図用户監測研究報告」

[4] 艾瑞「2015Q1中国搜索引擎市場規模156.4億元」

[5] Baidu「Products」

[6] 人人都是産品経理「O2O生態系統解析」

[7] 日経BP LAP「インターネット広告ではインプレッション効果こそ大切

※図と表は参考資料を元に全て筆者作成。

※一部、桁の表記ミスがあり訂正しました。

中国スタートアップ 三国志(1)〜エコシステムを構築するBAT〜

にーはお!日本でも注目を集める中国のインターネット、スタートアップ。しかしまだどんなプレーヤーがいるのかが、日本のメディアからではなかなか分かりません。そこで中国のインターネット業界を動かしている主要プレーヤー3社の事業展開を考察することで、中国のインターネット、スタートアップの現状を探ってみたいと思います。

 

bat

 

エコシステムを構築する

一言で中国インターネットの現状を表すなら、中国のインターネットはBATと呼ばれる百度(Baidu)、阿里巴巴(Alibaba)、騰讯(Tencent)に集約していくと言えるでしょう。

これから説明していきますが、これらの企業はの様々なサービスに投資をしています。本稿ではそのような動きを「エコシステムを構築する」動きと名付けます。それでは、エコシステムとは何か、なぜエコシステムを構築しようとするのかをまずは考えてみます。

エコシステムを構築するとは、「O2Oにおいて、インターネット・ユーザーに自社のサービス(もしくは出資している自社系列のサービス)を使ってもらおうとユーザーを囲い込むこと」です。

O2Oとは「Online to Offline」の略で、ネット上(オンライン)から、ネット外の実地(オフライン)での行動へと促す施策のことや、オンラインでの情報接触行動をもってオフラインでの購買行動に影響を与えるような施策を表します。

インターネット・ユーザーの行動は、1つのサービス単独では完結しません。そのためユーザーの行動をすべて抑えるようなサービスの生態圏を構築する必要があります。

例えば友人とご飯を食べに行くためにレストランを予約する時の行動を考えてみます。

 

  • ユーザーは検索サービスを使い、「京都 ディナー」などと検索します。
  • 検索結果からユーザーは幾つかのサイトを閲覧します。実名制の口コミサイト、クーポン券が充実しているサイトなどを使うでしょう。
  • 電話をして予約をします。
  • 友人に予約したことを伝えるために、メール、チャットアプリ、SNSなどを使い、
  • 当日待ち合わせ場所に向かうために地図検索や乗り換え検索サービスを使用します。
  • 支払いは、クレジットカードや交通系マネーカードなど様々な決済手段で支払うことができ、
  • ディナーを楽しんだ後は写真共有サイトや口コミサイトでレビューを掲載して友人にシェアをします。

 

以上のようにユーザーが1つの行動をするために、様々なインターネット・サービスを使います。

あるSNSはライバル企業のECサイトへ飛ばなくするなどは中国だと普通にあります。

インターネット企業は自社のサービスでユーザーのすべての行動を完結させたいがために、自社で新規事業もしくは他社への出資や買収をすることで、自社系列としてサービスを提供する。つまりエコシステムを構築しようとします。

 

日本のエコシステム

もちろんこういった動きは日本でも行われていることです。

YAHOO!JAPANの事業領域を見てみると、検索エンジンだけに限らず自社で様々なサービスを展開しています。

 

事業領域_-_個人投資家の皆さまへ_-_IR情報_-_ヤフー株式会社

引用:IR情報 > 個人投資家の皆さまへ > 事業領域

 

楽天は、EC×金融を軸に様々な事業に進出しています。

 

楽天株式会社__ビジネスモデル___楽天の強み

引用:世界でも類のないビジネスモデル“楽天経済圏”とは

 

リクルートは、人生において意思決定をする場面で手助けとなるようなサービスを提供しています。

 

ビジネスモデルと事業領域|事業と社会性|RECRUIT_HOLDINGS-リクルートホールディングス-|リクルートグループ採用サイト

 

引用:ビジネスモデルと事業領域

 

BAT

一方中国では誰がメインとなってエコシステムを構築しているのでしょうか?中国ではそのメイン・プレーヤーを百度(Baidu)、阿里巴巴(Alibaba)、腾讯(Tencent)の頭文字をとってBATと呼んでいます。

ざっと各社を説明すると、百度(Baidu)は検索エンジンが主力でYAHOO!みたいな存在です。阿里巴巴(Alibaba)はECと決済に強く楽天に近い。腾讯(Tencent)はLINEとDeNA、Facebookを合体させたような感じでSNSが圧倒的に強い。

各社には強みと弱みがあり、それぞれをさらに強化したり補ったりするよう事業展開をしています。

次回以降では、BATがどのような分野に強みと弱みがあり、それと元にどのように事業展開しているかを考察します。

BAT日本法人の求人は?BATで働きたい人ってどんな人でしょう。

にーはお!中国のスタートアップ・Webサービス・アプリ・IT業界お届けします。

2015年12月時点でのBATの求人を調べてみました。いずれかは働いてみたいですね。BATで。

 

bat

 

・日本の事業内容

・求人情報

掲載します。

 

百度(Baidu)

 

日本での検索サービスを終了して、ほとんど中国コンサルなイメージがあります。検索エンジンと旅行は大きいところを傘下に持っているので、訪日コンサルでは圧倒的に強そう。

事業内容

 

百度日本法人は、中国ビジネスのお手伝いをしております。

1、百度(Baidu.com)を活用した検索広告やマーケティング。

2、訪日中国人観光客向け:百度旅游 (lvyou.baidu.com)、去哪儿 (Qunar.com) を百度SIMなどを活用したインバウンドマーケティングの新しい手法。

3、動画サイト爱奇艺 (iQiyi.com)でのアニメ・ドラマ・映画などの版権ビジネスやその商品化など。

採用

 

正社員採用

現在、募集は行っておりません

中国深圳(Baidu, Inc)

产品本地运营师 (无线互联网方向)/ 日文输入法产品设计师 / 日本互联网产品企划运营师

 

阿里巴巴(Alibaba)

 

中国でのECコンサル支援会社という感じでしょうか。もちろんB2Bの出店サポートも。优酷土豆(Youkutudou)を買収したことで、日本コンテンツの動画配信事業も始まりそうですね。それに伴って日本のIP進出支援もできそう。

同期に内定者がいるので楽しみです。

事業内容

 

チャイナパスポート/チャイナエクスプレス

「チャイナパスポート/チャイナエクスプレス」は、中国最大のECサイト※「天猫Tmall」、越境ECサイト「天猫国際」への出店・運用代行サービスです。中国EC市場に精通したパートナーとして、日本企業の様々なニーズに合わせたサービスをオーダーメードでご提供し、中国EC市場進出をスタートアップから成功までサポートいたします。

アリババワールドパスポート

専任のアカウントマネージャーと会員様専用サポートチームが、サイトへの情報登録、サイト出展後の運用までしっかりとアドバイスし、お客様がAlibaba.comを通じ、海外販路開拓できるようお手伝いします。

採用

 

新卒採用

2016年度の新卒採用は終了いたしました。2017年度新卒採用に関しては、確定次第お知らせいたします

キャリア採用

現在募集していません。

アルバイト採用

現在募集していません。

 

腾讯(Tencent)

 

ゲーム会社のAimingに出資していたり、「WeChat Payment」を大丸松坂屋が導入したりのような動きをしています。前者は募集職種の投資担当で、後者はビジデブに当たるのでしょうか。

しかし日本では阿里巴巴(Alibaba)のような存在感はあまりないですね。

事業内容

 

テンセントはテクノロジーを使ってインターネットユーザーの生活向上に寄与します。何億もの人々が、毎日テンセントの統合されたプラットフォームでコミュニケーションを行い、経験をシェアし、情報を集め、エンターテイメントを楽しみ、オンラインショッピングで買い物をしています。テンセントは、QQ、WeixinとWechatというコミュニケーションツール、Qzoneというソーシャルネットワークツール、QQゲームプラットフォームというオンラインゲームストア、QQ.comという情報ポータル、そしてEコマースまで幅広く提供しています。テンセントには三つの収入の柱があります:バリューアッドサービス、オンライン広告、そしてEコマースです。私たちは、1998年に中国深センで設立し、2004年に香港証券取引所に上場しました。私たちは常にイノベーションに投資し、パートナーに心地よい協力環境を築き、ユーザーに寄り添って、インターネットの更なる可能性を追求していきます。

 

採用

 

投資担当マネージャー

  • Identify and evaluate potential investment targets
  • Work with global BD team and M&A team to pursue an investment opportunity and execute a deal
  • Analyze Japanese gaming and Internet services markets
  • Manage relationships with potential investment targets and VCs

事業開発担当マネージャー

  • Analyze Japanese gaming and Internet services markets
  • Identify and evaluate potential partnerships
  • Manage relationships with clients, maximizing the value from the partnership
  • Work closely with other teams at Tencent on a daily basis

事業開発担当シニアマネージャー

  • Analyze Japanese gaming and Internet services market
  • Present business insights and recommendations to management tea
  • Identify and evaluate potential partnership
  • Negotiate deals and execute agreement
  • Manage relationships with clients, maximizing the value from the partnershi
  • Work closely with other teams at Tencent on a daily basis

 

そこまで積極的に求人を行っていないあたり、日本では大きく展開してく感じではなさそうですね。筆者は腾讯(Tencent)の投資部門で一度働いてみたいです。日本のコンテンツにじゃんじゃん出資して、腾讯(Tencent)が持つプラットフォームにどんどんコンテンツを流したい。

クラシファイドサイト最大大手の「58同城」が「4+N」という新戦略を掲げ、30億ドルを目安に投資していくことを表明。

中国のスタートアップ界隈の出来事をお届けします。クラシファイドサイト最大大手「58同城」の姚劲波氏が「4+N」という新戦略を掲げ、30億ドルの予算で、100社のO2O企業に投資していくことを発表しました。中国の巨大インターネット企業としてBAT(Baidu、Alibaba、Tencent)という呼称が使われていましたが、そろそろ変更する必要がありそうですね。

 

姚劲波

 

2015年に入っての「58同城」の出資・買収額は少なくとも15億ドル以上、時価総額は一時75億ドルを超え、「阿里巴巴」、「腾讯」、「百度」、「京东」の次につけています。

不動産、自動車、訪問サービス、求人の4つを基礎に、以下の方式を用いて、N(中国語では不特定多数を表現するときにNを使います。)個の020の領域に事業を拡大していき、

1、プラットフォーム・イノベーションモデル(Alibabaから、TaobaoやT-Mallが出現したのと同じ方式)

2、出資と買収

3、内部でのインキュベーション

4、投資イノベーション型サービス

O2Oのエコ・システムを作っていくとのこと。

 

3~5年の投資予算は時価総額の20%にあたる30億ドル程度を目安に考えているそうです。つまり時価総額は「58同城」と「赶集」を合わせて150億ドルになると見積もっています。

BATの投資の動きが今までは大きく取り上げられていましたが、いよいよO2O最大大手の「58同城」が本格参入を表明しました。どうやってエコ・システムを築いてくのか、BATとの戦いから目が離せません。

 

参考、画像:姚劲波:58未来投资100家O2O公司,打造生态链

BATの投資先から考える、中国スタートアップ2015年度上半期と下半期の資金調達トレンド

[link2post id=”1740″]2014年度のBATの資金調達のトレンド[/link2post]を紹介しました。最後、

 

バイドゥは研究開発に重点を置き、アリババはコンテンツの投資に走り、テンセントはWeChatを軸にしたO2Oエコシステムを作り上げるため様々な領域の企業に投資をしていました。以上がBAT各社の重点投資領域であります。しかし重点分野でなくとも投資額・案件共に絶対数では大きく、実際はすべての分野で競争していると言えます。2014年度の状況が分かると、2015年度の日々の資金調達の情報も繋がって見えてくるでしょう。

 

と締めました。では、2015年度上半期の資金調達はどう動いたのでしょうか?以上の領域が重点的に投資されたのでしょうか?

本稿では、2015年度上半期のBATの投資領域のトレンドを振り返るとともに、2015年度下半期のトレンドを予測してみます。

2015年3月より、中国スタートアップ関連の記事を、タイトルだけではありますが、毎日200~300読んできて、なんとなくここが盛り上がっているんじゃないというのは、わかってきたつもりです。それではどうぞ。

 

2015年上半期トレンド-BAT-

 

まずは、BAT(Baidu、Alibaba、Tencent)の投資トレンドから見てみましょう。2014年度をもう一度振り返っておくと、

・バイドゥは研究開発

・アリババはコンテンツへの投資

・テンセントはWeChatを軸にしたO2Oエコシステム

でした。

Baidu

 

baidu bmw

 

2014年度は投資があまりなく、研究開発を重点的に行ったBaidu。2015年度上半期はどうでしょうか?

金額で約3.6億ドルで、Alibabaの約22.5億ドル(16件)、Tencentの約25.6億ドル(27件)に比べると見劣りします。大きな投資は、中古車のオークションサイトである「优信拍」で、1.7億ドルです。

しかし、注目すべきはBMWとの自動運転自動車の開発でしょう。王勁・高級副総裁は今年後半に自動運転車を公開すると発表しています。都市開発を手掛けることで、一発形勢逆転を狙っているのではないでしょうか?

 

Alibaba

 

yicai

 

2015年度上半期は、約22.5億ドル以上の投資を行いました。コンテンツ系は2件でしたが、金額ベースだと5.8億ドルで投資額の約1/4を占めています。

5.8億ドルの投資先は上海メディアグループ傘下である大手経済メディアの「第一财经」(データ分野でも連携)と深センに上場している総合エンターテイメント企業の「光线传媒」です。

2015年度上半期のAlibabaは2014年度と同じくコンテンツ系への投資が中心でした。

 

Tencent

 

饿了么

 

2014年度はO2Oエコシステムを創るための投資が活発でしたが、2015年度上半期はどうでしたでしょうか?

投資額、投資案件が約25.6億ドル(27件)となり、2015年度を逆転、Alibabaを上回っています。

投資領域はO2Oへの投資が明らかでした。

本メディアでも何度か取り上げているテイクアウト配送を手掛ける「饿了么」に3.5億ドル、食べログ中国版「大众点评网」に8.5億ドル、鉄鋼や映画などを手掛けるコングロマリットの「刚泰控股」に5.2億ドル、と相変わらずO2Oへの投資を活発にしています。Weixinに大きな変化はなく(タイムライン広告が試験的に開始されたぐらい)、Weixinのプラットフォームをいかに有効活用するかが彼らの課題と言えます。

 

2015年度上半期末に勃発したBaiduとAlibabaによるO2Oエコシステム争奪戦

 

重模式O2O

 

2014年度と同じく、2015年度上半期も巨大インターネット企業の事業領域に合わせる形で、資金調達が活発に行われました。(全体orVC視点の資金調達トレンドは別の機会にまとめます。)

しかし!もう上半期も終わるので記事を書こうと思っていた、6月23日Alibabaより大きな発表がありました。

60億元を投じO2Oサービスの「口碑」を設立

 

さらに、それに呼応するかのように6月30日Baiduの董事長リー・ロビンソンが宣戦布告。

020領域に3年以内に200億元(4000億元)の投資することを董事長直々に宣言

 

李彦宏

 

2015年2月の配車サービスの合併で、BATによるO2O投資合戦は収まりを見せたのかと思ったのですが、まだまだ続くようです。驚きはBaiduです。2014年度15年度前半は、自動運転車の研究開発ばかりと思わせておいて、いきなり200億元(4000億円)を使ってきたのですから。

さらには、合併した配車サービスはもちろんのこと、クラシファイドサイトの大手2社が合併共同購入サイトシェアNO.1の「美团」がオンライン金融に参入し10億ドルの資金調達に動き出すなど、BAT以外にもO2Oの投資側のプレーヤーが上半期の間に揃ってきました。

 

2015年度下半期のトレンドは?

 

しかし、気になるというか面白くないのが、BAに対するTencentの反応が何もないことです。下半期にはTencentがBAに対抗する形で、「スマートライフソリューション」みたいな宣言をしてくることを予想してみます。

58赶集」や「美团」など、巨大インターネット企業によるO2O領域への投資は、下半期以降も加速していくでしょう。しかし配車サービス業界に起こったように、投資合戦は合併に落ち着く可能性が高いです。大型合併が旅行、インターネット自動車業界あたりで起こりうる可能性も無きにしも非ずです。とにもかくO2O領域での大型資金調達が2015年下半期のトレンドになるでしょう。

そして、2015年度下半期の注目は、O2O領域でずっと遅れを取っていたBaiduがどこに投資をしていくかです。Baiduの巻き返しには要チェックです!

 

 

参考:盘点2015年上半年O2O行业五大热点

2015年上半年O2O市场盘点:巨头入场 行业发生的大动荡

資金調達のデータは、IT桔子より引用

画像:各社HP

中国スタートアップの資金調達トレンドを知るために把握しておきたい、2014年度のBAT重点投資領域

最近、BATによる投資合戦が白熱しています。

日本のメディアではなかなか報道されませんが、毎日のように未上場企業による数十億円規模の資金調達が中国では行われています。

しかし毎日のニュースをなんとなく見ていては全体のつながりが見えず、ただ「すごいな」とニュースを消費してしまうだけです。改めて2014年度のBATの投資を見ることで、日々のニュースの思考を深めるきっかけになれば幸いです。

※BATとはBaidu、Alibaba、Tencentの3社の略称です。

 

bat

 

BATの投資概要

 

BATのみで2014年度は270億ドルの投資を実行しています。日本の2014年度の未公開企業の資金調達が約1000億円であることを考えると(ジャパンベンチャーリサーチ調べ)、BATの投資規模がいかに大きいかが分かるかと思います。

 

Baidu、バイドゥ

投資概況

 

2013年度は17件、30億ドルの投資を実行し、BATの中で最大の投資企業でしたが、2014年度は15件15億ドルと、大幅な減額でした。

事業領域として教育分野がアリババとテンセントと比べて大きいですが、他に目立った特徴はありません。

買収そのものよりも、自社の技術力のために投資を行ったと考えられる2014年でしょう。その成果なのか、2015年下半期には自動運転自動車を発表すると言っています。

 

大公司单个版图-Baidu

 

投資領域

 

最も多かったのは教育系の4件の投資でした。続いてエンターテイメント系に3件の出資・買収。次に自動車・交通系に2件の投資。Uberに6億ドルの出資が2014年度の最大でした。

2014百度投资盘点-

Alibaba、アリババ

投資概況

 

2014年度、アリババは40件、金額にして170億ドルの投資を行いました。2013年度は22件、25億ドルの投資でしたので、この1年で案件数、金額ともに大幅な増加です。

アリババは電子商取引サイトとして発展しましたが、今はありとあらゆる業界内で自社サービスもしくは事業提携を結んでいる会社であり、まさしくアリババ帝国を形成しています。

 

大公司单个版图

 

投資領域

 

170億ドルの資金をアリババはいったいどこへ投資したのでしょうか?

アリババが2014年度に投資をした領域は、上から順にエンターテイメント10件(30億ドル)、EC6件(3億ドル)、モバイル3件(54億ドル)、ライフスタイル3件(30億ドル)、SNS3件(3.5億ドル)でした。

投資金額ではモバイルが54億ドルとダントツであるものの、エンターテイメントへの10件の投資は目を見張るものです。エンターテイメント事業を手掛ける「华谊兄弟传媒集团」、サッカーチームの「广州恒大足球俱乐部」、中国版Youtube「优酷土豆集团」、中国随一の経済メディアを持つ「21世纪传媒」などに投資を行い、コングロマリット企業にアリババは変貌しています。

アリババが明らかに、コンテンツを持たない「プラットフォーム」から、コンテンツを持つ「パブリッシャー」へと近づいているのが分かると思います。

そんなアリババの「プラティッシャー」化が一目てわかる2014年度の投資でした。

 

阿里巴巴-投资与并购

Tencent、テンセント

投資概況

 

2014年度は46件、70億ドルの投資。2013年度が24件、10億ドルの投資でしたので、案件数ではほぼ倍増、金額にして7倍もの増額になっています。

テンセントはQQとWeChatというチャット・アプリでモバイルで最強の地位を築いています。中国で友達と連絡を取るならWeChat。友達の近況を見る際もWeChatを使います。WeChatにいかに人を集めるか、その人をいかに活用するかというのが、テンセントの基本的な戦略です。

下の図で、水色のモバイルと、黄色のSNSが大きな面積を占めているのがその証拠です。つまりモバイルとSNSで更なるWeChatの強化またはWeChatからの莫大なトラフィックの流入を図っていくという戦略ですね。

 

tensent 大公司单个版图

 

投資領域

 

ゲーム3件(7億ドル)、ライフスタイルO2O 9件(23億ドル)、EC3件(6.5億ドル)、モバイル4件(9.5億ドル)、エンターテイメント3件(6.5億ドル)の分野が投資案件、投資金額ともにテンセントの2014年度の投資領域TOP5となっています。

投資金額の30%を占めるライフスタイルO2O分野への投資が圧倒的に目立ちます。

クラシファイドサイトの「58同城」に計3ラウンドで合計8.6億ドルの出資を行い、24%の株を保持。さらに10億ドルの時価総額を誇る、中国版食べログの「大众点评」の株も20%保持しています。

上の図で述べたように、ライフスタイルO2O分野へのテンセントの集中的な投資はWeChatとのシナジーをいかに高めるかという1点に尽きると思います。

アリババはエンターテイメント事業の投資を行い、「プラティッシャー」化していますが、テンセントは周辺企業を集約していくことでさらに「プラットフォーム」としての力を強くしていく、そんな戦略の違いが2社の投資先から見て取れます。

ゲーム分野への投資も目立ちます。ゲームでの売り上げはテンセントの主要な収入ですが、国内2件、国外7件の投資を実行しています。

中国EC第二のシェアを占める「京東」へ2.4億ドルの出資を実行するなど、アリババの対抗馬とも抜け目なく連携しています。

 

腾讯  2014年度投資

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

バイドゥは研究開発に重点を置き、アリババはコンテンツの投資に走り、テンセントはWeChatを軸にしたO2Oエコシステムを作り上げるため様々な領域の企業に投資をしていました。

以上がBAT各社の重点投資領域であります。しかし重点分野でなくとも投資額・案件共に絶対数では大きく、実際はすべての分野で競争していると言えます。

2014年度の状況が分かると、2015年度の日々の資金調達の情報も繋がって見えてくるでしょう。

資金調達の裏にあるBATの思惑が分かってくると、中国のスタートアップのダイナミックをより堪能できること間違いなしです。

 

参考、画像:IT桔子2014年度盘点系列(1):BAT+3M巨头的布局(TABLE派系)

IT桔子2013年度互联网创业投资盘点(1):BAT+3M的投资收购大战

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